いつの間にか3月も終わりに近づき、桜も満開。
初めてのパイプオルガン発表会は思わぬミスもあったが無事終わり、
今までの発表会、特に各楽器での「初めての発表会」のことを思い返していた。
大昔のピアノの発表会については初めて何を弾いたかは定かでなくなって
しまったが、40才過ぎて始めたチェンバロの発表会ではラモーの
「ミューズたちの語らい」とバッハの「フランス組曲4番」。
50才過ぎての初めてのリコーダー発表会ではデュパール「組曲ト短調」で、
この2つは母も聴きに来て、「この年になって娘の発表会に行くとは」と喜んでくれた。
そして人生の終盤を迎えてから無謀にも挑戦した、今回のパイプオルガン発表会の
パッヘルベル「シャコンヌ ヘ短調」 母にも聴いてもらいたかった、とつくづく思った。
昨日は4月からのレッスンに備え、オルガン練習の後、ブリューゲル展へ。
会場が上野なので否応なく人込みに巻き込まれながら都美術館へ行った。
桜は満開でこの暖かさでは間もなく散りそうだ。
ブリューゲル展は閉幕間際なのに結構空いていた。ブリューゲル一族は沢山いるので
どのブリューゲルかよくわからなくなる。個人蔵の絵が多く、ほとんどの絵が
初出品だそうだが、見たことがあるような気がしてしまった。
今回見たかったのはヤン・ブリューゲル2世(1601-1678)の「聴覚の寓意」
ピーテル・ブリューゲル1世から数えると孫の世代。
父のヤン・ブリューゲル1世の花束の絵は先日ルドルフ2世の驚異の世界展」でみたばかり。
この父の方も友人のルーベンス(意外な感じ)との共同の「聴覚の寓意」がある。
2人の五感すべての寓意画があるそうなのでみたいものだ。
今、西洋美術館で開催中の「プラド美術館展」でもヤン1世の花の絵と寓意画(ルーベンスとでない)
見られるようだ。ベラスケスは見なくてもいいかな、と思っていたが、他もあることだし、
やはり行きたくなってしまった。
ヤン2世の作品は上の作品を模したといわれる。リュートを弾く女性、チェンバロ
初め、弦楽器、管楽器、傍らにいる鹿(耳がよいらしい)や鳥たちなど共通性はあるが、
絵としてみると大分違っていた。
ヤン2世 1645頃 =個人蔵