古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

「ミラノの太陽、シチリアの月」

2013-04-11 21:55:00 | 本・雑誌
大昔通った中学校の隣に図書館があり、この頃よく利用する
ようになった。行きつけるとなんで今までもっと利用しなかった
のかと思う。ホームページ上で予約しておけば自転車で
往復15分以内なので留守時間を気にしないで済む。本を買おうか
どうしようか・・と迷わなくてよくなった。本代も減ってきた。

今日も予約した「バッハとの対話」「安部工房伝」を取りに
「ミラノの太陽、シチリアの月」を返しに行った。

内田洋子さんのエッセイ集「ジ-ノの家」が最近文庫になった
ので早速読んだ。とても面白かったので、その後の作品である
エッセイ集「ミラノの太陽、シチリアの月」を借りることにした。

たまに見るBS民放テレビ番組に「イタリアの小さな村」とかいう
番組がある。昔ながらの落ち着いた地道な生活を送っているごく
普通の人々を淡々と映し出す。このエッセイもそんなイタリア人の
暮らしぶりを簡潔な美しい文章と時にはユーモラスな描写で描き出す。

著者は通信社にお勤めという職業柄もあるだろうが、抜群の語学力、
並々ならぬ好奇心と怖さを知らぬ行動力が次々と新しい出会いを生み、
ドラマチックな展開になり、読むものの心を素早くとらえてしまう。

「ジ-ノの家」に登場する何人かは「ミラノの太陽、シチリアの月」
にも出て来て親しみがわいてしまった。次作が楽しみだ。

それにしてもイタリアに深くかかわった人生を送った女性には
魅力的な方々が多い。
塩野七生、須賀敦子、田丸公美子そして内田洋子さん然り。
コメント
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