The Phantom of the Opera / Gaston Leroux

ガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」

ゲイリー・オールドマン

2006年07月29日 | 映画について

ドラキュラ伯爵はこの映画ではこういう髪型なんです!

 

 

WEB拍手のお返事

 29日5時の方・・・もしかして素晴らしいファントム描きのお方様でしょうか??いつも素敵なファントムを愛でさせていただいています(^^)

 29日16時の方・・・ありがとうございます!また見にきてやってくださいね!

 30日15時の方・・・もしかしてとってもほのぼのとして愛にあふれたファンクリを描かれるサイトマスター様でしょうか??管理人はあまり舞台系ではないのですが(貧しい田舎者なので)、そちら様のサイトで刺激を受けさせていただいています。ちなみに「ベルばら」なら宝塚の歌ほとんど歌えます(^^)v


「不滅の恋人」

2006年07月29日 | 映画について

 

音楽とは魂を高揚させるものです。(シンドラー・秘書)

くだらない。音楽とは恐ろしく不気味なものだ。

人は行進曲で行進し
ワルツを聴けば踊り
ミサ曲で聖体拝領する


音楽は作曲家の心の奥に聴く者を引きずり込む
抵抗することは出来ない催眠術と同じだ。

(ベートーヴェン) 映画「不滅の恋人」より

純朴な秘書シンドラーと皮肉屋のベートーヴェンのやり取りが面白かったので抜粋。

映画は終盤「歓喜の歌」(第九・歌詞は疾風怒涛のシラー)が挿入されます。
あれほどベートーヴェンを嫌い、「皇帝」の演奏の失敗を嘲笑ったウィーンの人たちの笑顔が印象的です。そして、天を見上げる年老いたベートーヴェンの姿も・・・。

 名曲に彩られて、一途な音楽家の「不滅の恋人」への愛が胸を打ちます。
途中挿入される恋人への手紙の文面も素晴らしく美しいです。
そして非情な運命に翻弄される恋人たちといい、「不滅の恋人」が誰なのかという謎解きの部分といい私は好きです、この作品(今は絶版)。

 

 私の天使 私のすべて 私の分身

 今日は少しだけ書こうあなたの鉛筆で・・・

(中略)

 あなたの愛より強く私はあなたを愛します どうか私から離れないで・・。

(中略)

 ベッドに横たわり 想うのはあなたのこと
我が不滅の恋人よ
時に喜び  時に悲しみ
我々を待つ運命についてを考える
あなたとともにに暮らせるのか 別れるのか
そう・・・そのどちらか 

 私は もう寝ます愛する人 安心して

 昨日も今日も 涙とともにあなたを想う

あなたは私の生きる命   私のすべて  

さようなら 

私を愛し続けて いつまでも変わることなく

永遠に・・・

 

ゲイリー・オールドマンが楽聖ベートーヴェン様を熱演。甥のカールに捨てられた衝撃から自暴自棄になったベートーヴェンがウィーンの街角で倒れている場面が物議を呼んだらしいです。失禁せる楽聖だったので・・・。

でもゲイリ・オールドマンだと違和感がなく常軌を逸した悲痛さが表れていると私は思いました。
「レオン」でも麻薬取締りの刑事にしてジャンキーの怪演といい(ベートーヴェンを聞きながらマシンガンを乱射)、「ドラキュラ」のおぞましく、いやらしい伯爵といい、素晴らしい役者さんだと思います。

 

web拍手のお返事

28日 22時に拍手をしてくれた方・・・ありがとうございます(^^)またきてくださいね! 28日 23時の素晴らしいエリック描きのお方様・・・だ・・大好きなサイトマスター様から拍手をいただけるなんてもうもう恐縮です。毎日遊びに行っています。実は今日ゲイリー・オールドマンのついて書いたのはそちらさまのNOTEで「シド・アンド・ナンシー」という言葉を発見したからです。まだ私は見ていないのですがおすすめでしょうか?主演が若きゲイリー様なんですよね?それから「オネーギンの恋文」は私も持っています(19世紀ロシア物なので買いました、中古ですが)。リブ・タイラーがきれいですね。でもオネーギン萌えなんですよね?はっきりいってあの映画はとらえどころがなかったのですが、感想を呼んで「なるほど!!!」と思いました。これからも不気味でカリスマなエリックや映画について楽しみにしています。今日はドラえもんとバイキンマンについて開眼させられました(^^)V


コメントお返事(わああ・・ありがとうございます)

2006年07月27日 | Weblog
1:05にコメントくださった方・・・。ありがとうございます!
私もファンクリ大好きです。エリック激愛なのですが、実はクリスも愛しています。特に原作クリスはいい娘さんで、読めば読むほど愛しさがつのりますそしてエミークリスがきれいで優しそうで(これが重要)大好きです

また遊びに来てください

21:26の方・・・やっぱり「岩窟王」「オペラ座の怪人」は名作ですよね伯爵もエリックも素敵すぎます!!!ツボすぎです。私は怒り狂い邪悪さに塗れている二人が大好きです二巻の伯爵・・おぞましくて最高!エリックも拷問部屋で「不要の樽はありませんか~?」と言ってる異常さがたまりません。

21:27の方・・・私もナーエリ大好きです。捏造ロシア編がなければきっとナーエリだったと思います。ナーエリイラストもがんばりますのでまた来てくださいね!(色っぽい場合はダロガの夢・・・という設定で描きます

21:28の方・・・また遊びに来てください!!ぜひBBSにおいでください

もしかして同一人物の方からのコメントだったかもです・・。

赤いファントム

2006年07月26日 | 「オペラ座の怪人」
UPしました。
これはパソ用の下書きです。ペンとシャープが入っています。
ペンタブがないので細かい部分はGペンであらかじめ描いてみました。
生活の知恵ですね(侘)

クリスの衣装はやはり「THINK OF ME」の時の白い衣装が好きです(この赤いマントも可愛らしいですが)。
彼女の清純さを表しているようですし、あの感動的な歌詞は白が相応しいと思います。いつか描いてみたいです。

手などつながせてみました(^^)


26日 3:00にWEB拍手くださった方・・・ありがとうございます。励みになります。またいらしてくださいね

舟の上の王  場面10

2006年07月26日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」
「一人の王様が小舟に座っていました。その小舟は、きらめく瞳さながらにノルウェーの山中にぽっかりあいた静かな深い湖に浮かんでいました・・・・」(p85)


ダーエ・パパの語ってくれた「リトル・ロッテ」以外の物語です。
管理人はなんの根拠もなく「舟の上の王」は「リューリク」を連想させると思っています。
彼は「ロシア年代記」に出てくるロシア建国の王です。北欧の人です。
「??どうしてロシアを北欧の人が?」ですが、7世紀頃異民族の来襲に苦しむ当時のロシア(その時はロシアという国名はないです)の人々はどういう繋がりか北欧に自分たちを異民族から守り、治めてくれる人物を寄こしてくれるように頼んだのです。
そこで所謂、ヴァイキングの舟に乗って来たのが「リューリク」です。(微妙にリューリクとエリック・・韻を踏んでる~
彼はノブゴロドに「ノブゴロド公国」を建国、ロシアの礎になります。このノブゴロドとニジニ・ノブゴロドは地理的には離れていますが、なにか関連性はあるんでしょうか?知りたいです)


そうです管理人のお粗末な脳内でなんの根拠もなく「リューリク」「エリック」「ノブゴロド」「ニジニ・ノブゴロド」がごっちゃになっています。そこに「北欧」が混入。そしてオペラ座の地下の自称「アウェルヌ湖」で舟をこぐエリックの映像もさらに混入・・・。「ラドガ湖のリューリク」も混入。

冷静に考えれば北欧神話の誰かかもしれませんね・・・。(最初からそうにしか思えないだろ?馬鹿!)

今、赤ファントムと赤マントクリスを描いています。今日、明日には本館にUP予定なので覗きにきてくださいね

「寵姫とエリック」も描いてますゆっくりですが・・・。これはリクエスト・イラストです。パソ力が向上したら「ブーローニュの森で」など他のお題にも取り掛かるつもりです


「ベオウルフ」皆さんもう買いましたか?見たいし、DVD欲しいよ~~!!!ジェラルド・バトラー主演だし、北欧っぽくて内容も興味深いです。「アッティラ」も見たかったですまだ見ていません。
なんだかジェリーたんの出演作は微妙にガストンしてます。


お知らせ

2006年07月25日 | Weblog
超妄想ロシア編に関するものは本館の「RUSSIA」にしまいました。
ロシアからペルシャという時間なので内容はかなり(?)暗めです(しかも未完)。また、管理人は原作を中心にエリック像を立ち上げている上に、自分の好みが目を曇らせている傾向が多分にあります。
最初に映画を見た時はファントムは繊細な青年でした。それが原作を読むうちに腹話術をやり曲芸をし、妖術を使うとんでもない悪党だと分かりました。しかも、クリスに対しては若干凶暴でもあり、ラウルでなくても「殺してやる!」と叫んでしまいそうです。ここまで書いて、いまいちエリックの魅力が分からなくなりそうです。(まあ、原作エリックは殺人道化師というおぞましさの極地的な存在でもあります)
「天上と地下を自由に行き来する人」とクリスが言う意味はよくわかりませんが、彼の内部は混沌として本人自身訳が分からない・・・部分も多分にあったように思います。そういう内面を抱えてオペラ座に醜悪なる姿を隠している・・・というイメージです。(どこが魅力なんだろう??)

彼の魅力は私にとってはやはり音楽や芸術に対する愛情の深さです。そして手を差し出して拒絶され「ごめん」と謝る一種の諦念です。狂った妄執と諦めが錯綜してのたうちまわる姿の激しさに惹きつけられ、圧倒されます。その情念の激しさは彼自身をも焼き尽くす激しい業火だった・・・(という設定には、ルルーに惜しみない拍手を送りたいです。)焼きつくさずには終われなかったのでしょう。諦念という剃刀を振り回す気違いじみたエリックに圧倒され、彼の内面に徐々に入っていくクリスの葛藤もかなりのものだったのではと思います。拒絶し、嫌悪し、恐怖しながらいざとなると決然とエリックをかばう姿が好きです。

しかし本音を言えば、ラウルとは何もかも逆で生まれから容姿、精神性にいたるまでしみじみ悪しく書いてあり、なかなか受け入れがたい設定の部分もあります。
でも「おそろしい腹話術師の呪われた声!」と出てくると、悲劇にいやらしさと独特の軽さや陰影が出てきてツボなんですね(^^)たまりません。
またラウルの屋敷にわざわざ出向く場面や二人を追いかけている姿は単に恋敵を追跡している以上の意味があるように思えます。それは自分にないもの、持ち得なかったもの、そのくせなくてはならないを求める姿です。


アジア時代を経て、オペラ座を要塞にして籠もる、という暗い行動も他人に煩わされ、不快な感情にこれ以上さらされたくないという強い意思と疲れと選択肢のなさを感じます。だから侵入者には容赦がなく「世界中のだれにも用がない」「水の精のたたりさ」「わたしは他人のことに余計なちょっかいを出したりしないのにねえ」などとのたまう。この「ねえ」というのもツボです。あと「・・・お友達」というクリスの言い回しも好きです。



個人的な解釈ですが、「岩窟王」の伯爵はカッコイイ、エリックはどこまでもおぞましくていやらしく、怒り狂うと圧倒されて恍惚とさせる力があります。地下でエリックの長々しい台詞を聞いていると彼に引き込まれてしまいます(~~)この「・・・」を多用した独特のしゃべり方たまりません。(今、ちょっと読んでみたらやっぱりいいですね、エリック。昼間の常識の中で考えないで、あの世界の中で考えると萌えます。ちょっと恍惚してしまいました)どちらも大好きです。





オリキャラの公爵は高貴なオペラよりも奇術が好きな人なのです。醜いエリックに惹かれるのは彼自身がエリックの外見同様おぞましいからでしょう。覗きにこない方が無難かと思います・・・・。

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」

2006年07月25日 | Weblog
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
小沢 征爾 (指揮)

やはりベートーヴェンは偉大です。
何がどういうふうにとはうまく説明できないのですが、彼の曲を聴くと命をもらったような気持ちになります。


手塚治虫大先生が「ルートヴィヒ・V」を未完のままで亡くなられたのは本当に惜しいことです。不屈のルートヴィッヒに纏わりつくフランツの行く末が知りたかったです。

映画では「不滅の恋人」がベートーヴェンものでは一番繰り返して見ます。ゲイリー・オールドマンがベートーヴェンを演じています。音楽はゲオルグ・ショルティ指揮ロンドン交響楽団、ヨーヨー・マ、マレイ・ペライア、エマニュエル・アックス

この曲は生のアルゲリッチの演奏でも聴いたことがあり、最高の思い出です。

定期市  場面9

2006年07月25日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」
あなたはこれまでに道化の寸劇を目にし、彼らの辛辣な軽口に
耳を傾けたことがありますか?私にはその機会がありました・・・。
御覧なさい。ほら、道化が自分の舞台、つまり見世物小屋の張り出し台の上にいます。
その下の見世物小屋の前には優美さと芸術を探り、美を求める大勢の人があふれています。
道化芝居の洒落は火打石の花火のように降り注ぎ、全員が心から気持ちのよい笑い声を立てています・・。

V・G・ベリーンスキイ
『ジヴォキーニ氏の慈善事業』(1835年)


背後にズビーデン売り、版画の行商人、ぺトルーシュカ(人形劇)


エリックには道化師・・・アルルカンの格好をさせてみました。なぜ「アルルカン」かといいますと管理人はピカソの青の時代の一連のアルルカンの絵が好きなのです。薔薇色の時代の豊かさも素敵ですが(^^)

いつもの

2006年07月23日 | Weblog
事ですが、あちらこちら改修(汗)
自分ではいいと思っていたのに同居人に散々INDEXページ(タイトルページ)をけなされ、直しましたがこのかっこいい写真はやっぱり残しておきました。
ポーズが気に入っています(^^)

ところで「岩窟王」2巻が出ました。伯爵かっこよかったです。凄みがあってますます虜になってしまいました。その本の中で阿片・・・いえ、煙草?を吸引している場面があったのですが萌えました。退廃と美悪ですね。
まるで「ファントム」のエリックみたいでした。



パイレーツ・オブ・カリビアン  デッドマンズ・チェスト

2006年07月22日 | 映画について
いよいよ待ちに待った「パイレーツ・オブ・カリビアン  デッドマン・チェスト」に行ってきました。お久しぶりのジャック・スパロウで大昂奮!カッコイイ~~~~~!!!エリザベスもすっかり・・・ですし、ノリントンも・・・いい味してます。
完全なる娯楽大作でテンポはいいし、息もつかせぬ展開にこっちのテンションも高まりっぱなしでした!!

あまり語るとネタバレなのでこのへんに。
とにかく面白いから見てみてください!!

イラストは同居人から強奪

オロチ丸カルロッタ

2006年07月20日 | Weblog
「ナルト」なのでお気づきになられていないかと思うのでご紹介を。かわいい「オペラ座の怪人」・・・ナルト編を描かれているサイト様があるのです。

リンクページにバナーを貼ってあります。興味のある方はどうぞ
「雑草亭」様です。

クリス・・・・ナルト
ラウル・・・・サスケ
ファントム・・?サイ?
カルロッタ・・オロチ丸(!!)

すごくかわいいカルロッタでお気に入りです(^^)


「レースを編む」  補完

2006年07月18日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」
やっと絵が描けたので・・。

(p171)ヴァレリウス夫人のアパルトマンでレースを編むクリスティーヌです。

BGMはメキシコ版「オペラ座の怪人」・・。お気に入りです。「ハンニバル」のピアンジさんの熱唱が2番目に入っています(^^)朗々とした男声というのもいいですね。クリスもきれいな声です。ファントムも元気いっぱいで巻き舌で歌っています!!

どういうわけか田舎の映画館に大きなスペイン語のタイトルの入った「オペラ座の怪人」のポスターが売っていました。もちろん即買いました。でも大きすぎて額がなくて今でも丸まってしまってあります。

画像自体は2005年の映画のです。


よく見るとレースというより刺繍をしているように見えますが、資料が「ルーマニアン・レースを編む」という物だったのです。

北欧神話 場面8

2006年07月16日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」

 

ブルターニュの田舎、ペレス・ギレック。小さな頃の二人がダーエ・パパの語る北欧神話や<音楽の天使>のお話に聞き耳を立てているイメージです。 まずどうして貴族の子息と<村祭りのヴァイオリン弾き>の娘さんが一緒にいるか・・・。
クリスティーネはヴァレリウス教授たちとパリからここに来ていたのです。ラウルは彼を生んだ時母をなくしていて当時は伯母の家にいました。
そこで例のスカーフ事件でクリスティーヌと出会います。ダーエ・パパはラウルのヴァイオリン教師になり、ふたりは仲良くなるのです。。

 

 「・・・二人の最大の楽しみは、太陽が沈んだあと、あたりがひっそり静まり返った黄昏時に、クリスティーヌの父が道端に子供達と並んで座り、北方の国々の伝説を話して聞かせてくれることだった。」 (角川p84)


「二人は似通った、静かで夢見る小さな魂をもっていた」(創元p92)

 

また二人は家々を訪ねて「おじさん、おばさん、なにかお話を聞かせてもらえませんか?」とねだって歩いたそうです。(この様子は子供らしく無邪気で愛らしく、なんともほほえましいです)
彼らが門前払いされることはめったになかった。なぜなら・・

 

「ブルターニュ地方のお婆さんなら誰でも一生に一度くらい、月夜の夜にヒースの茂る荒野で子鬼たちが踊るのを見たことがあったからだ。」

 

 

(^^)こういう部分が個人的に大好きです。情景として凄く美しく幻想的だと思います。

 またこの章でクリスティーヌが「リトル・ロッテ」といわれる元になるちいさなお話しがあります。

 

「・・・小さなロッテはあらゆることを考え、そして考えなかった。夏の鳥の彼女は、ブロンドの巻き毛の上に春の冠をかぶって、太陽の黄金の光の中を滑るように飛んだ。彼女の魂は、彼女の眼さながらに明るく美しかった。彼女は、母に甘え、人形を大事にし、彼女の服、赤い靴、ヴァイオリンを大切にあつかったが、彼女が何にも増して愛したのは、眠りに入りながら音楽の天使の歌を聞くことだった。」(ハヤカワp94)

<夏の鳥の彼女>なんて素敵ですね。生き生きとした少女の描写が眩しく、美しいです。

この牧歌的で郷愁を誘うようなブルターニュの風景を思い描く時、エリックは当時どうしていたのか・・・と思います。またこの年頃に近所の人を親しく訪ねたことがあったのか・・・なんて考えてしんみりしてしまいます。

 


映画

2006年07月15日 | 映画について
映画「バベットの晩餐」を見ようと思う。19世紀の北欧の寒村が舞台だそうだ。これはクリスの故郷に近いかもしれないし、パリ・コミューン時代のフランス人が主人公だからいいかも・・。それに今は遠くに行ってしまった友達が好きだったのです。
最後がとてもいいらしい。解説読んだだけでも感動します。

「ファニーとアレクサンデル」というベイルマンの映画は岩波ホールで見ました。豊かなスウェーデンの芸人一家の物語でした。少年アレクサンデルの周りの人形劇や幻燈が美しかったです。母親の再婚からは非常に陰鬱でやりきれないのですが最後は大団円で華やかな食卓の光景で終わったような気がします。(う~ん、これは20世紀はじめが舞台)

                                    
          「どんな事もあり得る

          何でも起こり得る

          時間にも空間にも縛られず

          想像の力は 色あせた現実から

          美しい模様の布を

          紡ぎ出すのだ・・・ 」       


              『ファニーとアレクサンデル』より     

「映画とは、夢や魔法と同じものなのだ。そして夢がそうであるように、映画は私たちの無意識の扉を開き、その時、時間と場所は消え去ってしまうのだ」(イングマール・ベルイマン)そういえば「野いちご」も幻想的でした。スウェーデンには白夜があり、昼と夜の境界が曖昧です。現実と幻想の境界がこの映画でも明確でなく、不思議な気分にさせてくれます。わたしは眉なしのインヌマエルとかいう人物がお気に入りです。(上はアレクサンデルとファニー)


「太陽と月に背いて」・・・ランボーは十代でパリ・コミューンを体験。その場面は出てこないのですが19世紀ものです。レオが美しいのが印象的、残酷で奔放な若きランボーを好演。リバー・フェニックスも候補だったのでそれも見たかったです。以前も書きましたがラストシーンは素晴らしいです。手をナイフで切る・・・というエピソードがいいです。

        
            
これはジョン・コルビオ監督「王は踊る」の杖のエピソードを思い出させます。愛の残酷さを感じます。<痛み=快感>というか・・・。「オペラ座の怪人」の原作でも<痛み=快感>という記述があリます。隠微です(^^)

パリ・コミューンについては日本人の西園寺公望もパリ留学中でした。あまりいい評価はしていません。というか酷評しています。民衆の熱狂に醒めていたのはエリックだけではなかったのです。

私なら戦うと思いますが。