The Phantom of the Opera / Gaston Leroux

ガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」

「不滅の恋人」

2006年07月29日 | 映画について

 

音楽とは魂を高揚させるものです。(シンドラー・秘書)

くだらない。音楽とは恐ろしく不気味なものだ。

人は行進曲で行進し
ワルツを聴けば踊り
ミサ曲で聖体拝領する


音楽は作曲家の心の奥に聴く者を引きずり込む
抵抗することは出来ない催眠術と同じだ。

(ベートーヴェン) 映画「不滅の恋人」より

純朴な秘書シンドラーと皮肉屋のベートーヴェンのやり取りが面白かったので抜粋。

映画は終盤「歓喜の歌」(第九・歌詞は疾風怒涛のシラー)が挿入されます。
あれほどベートーヴェンを嫌い、「皇帝」の演奏の失敗を嘲笑ったウィーンの人たちの笑顔が印象的です。そして、天を見上げる年老いたベートーヴェンの姿も・・・。

 名曲に彩られて、一途な音楽家の「不滅の恋人」への愛が胸を打ちます。
途中挿入される恋人への手紙の文面も素晴らしく美しいです。
そして非情な運命に翻弄される恋人たちといい、「不滅の恋人」が誰なのかという謎解きの部分といい私は好きです、この作品(今は絶版)。

 

 私の天使 私のすべて 私の分身

 今日は少しだけ書こうあなたの鉛筆で・・・

(中略)

 あなたの愛より強く私はあなたを愛します どうか私から離れないで・・。

(中略)

 ベッドに横たわり 想うのはあなたのこと
我が不滅の恋人よ
時に喜び  時に悲しみ
我々を待つ運命についてを考える
あなたとともにに暮らせるのか 別れるのか
そう・・・そのどちらか 

 私は もう寝ます愛する人 安心して

 昨日も今日も 涙とともにあなたを想う

あなたは私の生きる命   私のすべて  

さようなら 

私を愛し続けて いつまでも変わることなく

永遠に・・・

 

ゲイリー・オールドマンが楽聖ベートーヴェン様を熱演。甥のカールに捨てられた衝撃から自暴自棄になったベートーヴェンがウィーンの街角で倒れている場面が物議を呼んだらしいです。失禁せる楽聖だったので・・・。

でもゲイリ・オールドマンだと違和感がなく常軌を逸した悲痛さが表れていると私は思いました。
「レオン」でも麻薬取締りの刑事にしてジャンキーの怪演といい(ベートーヴェンを聞きながらマシンガンを乱射)、「ドラキュラ」のおぞましく、いやらしい伯爵といい、素晴らしい役者さんだと思います。

 

web拍手のお返事

28日 22時に拍手をしてくれた方・・・ありがとうございます(^^)またきてくださいね! 28日 23時の素晴らしいエリック描きのお方様・・・だ・・大好きなサイトマスター様から拍手をいただけるなんてもうもう恐縮です。毎日遊びに行っています。実は今日ゲイリー・オールドマンのついて書いたのはそちらさまのNOTEで「シド・アンド・ナンシー」という言葉を発見したからです。まだ私は見ていないのですがおすすめでしょうか?主演が若きゲイリー様なんですよね?それから「オネーギンの恋文」は私も持っています(19世紀ロシア物なので買いました、中古ですが)。リブ・タイラーがきれいですね。でもオネーギン萌えなんですよね?はっきりいってあの映画はとらえどころがなかったのですが、感想を呼んで「なるほど!!!」と思いました。これからも不気味でカリスマなエリックや映画について楽しみにしています。今日はドラえもんとバイキンマンについて開眼させられました(^^)V


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