The Phantom of the Opera / Gaston Leroux

ガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」

レースを編む・・・場面7

2006年07月04日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」

下の記事の名前に関しては、「国はどこか、エリックと言う名前から察してスカンジナビア出身ではないかと」というクリスの問いに答えてです・・・(p219)


エリックと両親の悲しい関係って・・・。でも父親の方が冷たいです。息子の顔を見ようともしなかったなんて・・・!!母親はただ泣くばかり・・・。優柔不断というか弱弱しい人だったのか、時代が悪かったのか・・・。

でも地下室に母親の遺品を持ってくるあたり、やはり母親の事は忘れられないかったのでしょうか?
遺品からして平凡な主婦と言うイメージがします。(ぴかぴかに磨き上げられたマホガニー製の椅子、タンスや銅製の置物、肘掛椅子の背に小さな手編みのレースをかけるというような細やかな心遣い、振り子時計・・・貝殻や赤い針刺し・・・P427)



この<手編みのレース>で下の場面を思い出してしまいました。これはヴァレリウス夫人の家でラウルが見た光景として語られています。

「・・・クリスティーヌはレース編みをしていたのだ。うつむいて手芸に精を出している彼女の瓜実顔は類なく美しく、その額は類なく清らかで、眼差しは類なく優しかった。」(p171)

レース編みはよくある趣味なのでエリックの母親の面影と重ねるのは無理があるかもしれません。
でもせっかくガストン・ルルーがレースを編むクリスを美しく描いてくれたので・・・・。


下のイラスト・・・わかってます、わかってます、本人が一番。言い訳をすれば、この角度は難しいんですでも主線なしでがんばったので掲載。本館はカラーです。

ERIK・・・決別  場面6

2006年07月04日 | ルルー原作「オペラ座の怪人」


<ペルシャ人>の話では、
エリックはルアン近郊の小さな町の出身だった。
彼は左官工事請負業者の息子として生まれたが、あまりの醜さに両親にまで忌み嫌われたので、早くから家を出た。(p448)





自分には名前も祖国もない

たまたまエリックという名前を名乗っただけなのだ。