漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1016

2022-08-11 06:12:46 | 古今和歌集

あきののに なまめきたてる をみなへし あなかしがまし はなもひととき

秋の野に なまめき立てる 女郎花 あなかしがまし 花もひと時

 

僧正遍昭

 

 秋の野に色めかしい様子で競い合うように立っている女郎花よ、なんとやかましいことだ、花がさくのもひと時の間だというのに。

 「かしがまし」は、濁らない形の「かしかまし(囂し)」が Weblio 古語辞典 に載っていました。やかましい、うるさい意ですね。和歌に使われるのは珍しい語のようです。遍昭が詠んだ女郎花の歌は 0226 にもありました。再度ご紹介しておきましょう。

 

なにめでて をれるばかりぞ をみなへし われおちにきと ひとにかたるな

名にめでて 折れるばかりぞ 女郎花 われおちにきと 人にかたるな

 

僧正遍昭

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。