漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0226

2020-06-12 19:12:36 | 古今和歌集

なにめでて をれるばかりぞ をみなへし われおちにきと ひとにかたるな

名にめでて 折れるばかりぞ 女郎花 われおちにきと 人にかたるな

 

僧正遍昭

 

 名前にひかれて折っただけなのだから、女郎花よ、私が堕落したなどとと人に語るなよ。

 自分が女郎花を手折ったのは、その名前についている「女」という文字に魅かれただけのことなのだから、僧形に身をやつしていながら女性の魅力に負けて堕落したなどと、人に言ってはくれるなよ、と冗談めかして詠んだ歌です。ストイックなまでに自らの身を律するという「僧侶」のイメージから離れた俗人的で人間臭さの漂う歌が歌人・遍昭の特徴と言えるでしょうか。

 

 ここから女郎花を詠んだ歌が続きます。

 



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