漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0373

2020-11-06 19:52:35 | 古今和歌集

おもへども みをしわけねば めにみえぬ こころをきみに たぐへてぞやる

思へども 身をしわけねば 目に見えぬ 心を君に たぐへてぞやる

 

伊香子淳行

 

 思いを寄せてはいてもこの身を分けてついて行くことはできませんが、目には見えないこの心はあなたに寄り添わせて共につかわします。

 作者の伊香子淳行(いかごのあつゆき)は生没年等も含めて不詳の人物。
 この身はともかくせめて心だけでも、という思いは 0368 などとも共通しますね。