漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0397

2020-11-30 19:56:13 | 古今和歌集

あきはぎの はなをばあめに ぬらせども きみをばまして をしとこそおもへ

秋萩の 花をば雨に ぬらせども 君をばまして 惜しとこそ思へ

 

紀貫之

 

 秋萩の花が雨に濡れたのは惜しいことでしたが、あなた様との別れの方がなお一層惜しいことに思われます。

 この歌は、兼覧王(かねみのおほきみ)に対する贈答歌で、この次の 0398 がこれに対する兼覧王からの返しとなっています。