2157 インドネシアのプラスチック押出成型の現状です。まず、押出成形用の原料から、オレフィンは国産で二社あるが、グレードの種類が少ないので、シンガポールから輸入して使っている会社が多い。PVCも国産である。軟質でも硬質でも、硬度の調性品でもカラー品でも10社地上ある。ただし、軟質だけ、硬質だけという会社が多い。MM2100に日系企業が一社ある。
その他の原料はすべて輸入に頼るしかない。だから、大変厄介である。注文生産、少量ということが、条件になるため、商社もあまり扱いたくないと思っている。見積もり依頼には、客先と作る製品名と一か月の使用量を求められる。注文の時に三、四カ月先までのフォーキャストを求められる。商社が、ある程度の在庫を持つためである。商社は、少なくとも日系5社、その他数社を知っている。
輸出元の国は日本、韓国、中国、台湾、タイ、シンガポール、欧米からになる。現地日系企業の図面には指定原料が書かれていて、それは、勿論、日本のメーカーのグレードだ。しかし、同等品と書かれているので、安いものを捜すとすれば、日本からの輸入は除外して考えざるを得ない。
次に製造装置、インドネシアには押出機や一連のライン装置、引取機や巻取り機、それと、何かを作る装置、例えば、PEチューブを作る装置、そういうものを作るって、できるまで、指導をするという会社はない。これからもないでしょう。しかし、本当に単純な押出機なら、スクリューとシリンダーを買って、自分で作ってしまうS-PVCチューブメーカーはある。
ナイフでの自動カッター、丸鋸自動カッター、引取機、金型は、私が指導して作ってもらった会社で作ることができるが、その会社は、それを売り出してはいない。ということで、輸入するのが一般的、今は中国からの輸入がほとんど、価格で、日本製は太刀打ちできない、日本製の三分の一の価格だ。
色々な製品金型、溶融金型、冷却金型とも、図面を渡せば、インドネシアで安くできる。ただし、技術がなく、只、作りたいということになれば、海外の装置会社に一連の装置の中に金型も含めて、その製品ができるようになるまでの技術指導も含めて、見積もりを取るしかない。
71才になっても、こんな、道なきジャングルに分け入るのも私。耳が遠く、手先がふるえながらも、生きだ、死にだと言っている人と、小さな部屋で碁を打つのも私です。面白い。
現状 押出成型 原料