仮 65番 金蔵寺
連休に、大原野の古刹4寺ほど行って来たので、仮に64番~とし、後ほど地域別で整理する。
京都市西京区大原野石作町16
山号 西岩倉山
宗派 天台宗
開基 隆豊
本尊 十一面千手観音
難所である。このシリーズでも「金胎寺」や「笠置寺」など修行の寺はハイキング気分では行けない。車でも行けるが、今回も対向車との交差は不可能な狭い道を行く。
金蔵寺は淳和天皇陵のある小塩山の中腹にある。創建はこちらも奈良時代、聖武天皇から「金蔵寺」の勅額を賜った。そして平安遷都の折りに桓武天皇が「王城鎮護」の為に、都の四方に経典を埋蔵した。こちらは「西岩倉」という。因みに「北岩倉」は北白川の実相院や圓通寺がそれにあたる。「南岩倉」は河原町松原の不動院明王院であり、「東岩倉」は粟田口蹴上辺りの観勝寺だとされるが場所も寺院名もはっきりしない。「岩倉」は「石倉」とも書き、経塚と同意である。その様に意味深い寺院であるが、やっとたどり着いた駐車場から、さらに石段を登って本堂にたどり着くまで15分ほど登る。無人の山門の下に、寄進箱があり入山料500円を入れる。爽やかながらも一汗かいて程よくさびれた本堂を拝む。まさに経塚の埋蔵場所はその本堂の真下になるらしい。
本堂など伽藍は江戸幕府将軍綱吉の母桂昌院の寄進により再建された。京都の八百屋の娘であったと言う「お玉」は、「玉の輿」の語源となった出世の女性だが、他に、今宮神社や西明寺、乙訓寺、善峯寺などを再建している。境内には、その御廟がある。また愛宕山からは「勝軍地蔵」を移転安置している。いずれも中に入れないが、それぞれのお堂の前で心を込めて拝んでこの西山のシリーズを終える。時々見える京都市内の眺めが絶景であった。
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