『るしおる』

2006-04-20 23:18:06 | Weblog
『るしおる』60号掲載の石井辰彦さんの「(わたくし)と言ひ(ぼく)とも言ふ」は、またしても力作である。現代の歌人で、100首の連作をこれだけ連続して提出できる歌人がいるだろうか。

今回は、8か国語にわたる引用とかで、このうちいくつまで何の引用か答えられますか? というとんでもない宿題をもらってしまって(泣)、もちろんざっと読んだだけではひとつも分からず、途方に暮れながらぼつぼつと調べてみたですよ。
で、なんとなくわかったのがヴェルギリウスの「アエネイス」とか、シェイクスピアの「ハムレット」とか、ギリシャ神話の「オイディプス」とか、シャルル・トレネの「詩人の魂」とか、モーツァルトの「魔笛」とか、ダンテの「神曲」とか、って感じ?(あっているかどうかもわからない)

しかし、これらの(彼は実にオーソドックスな引用だとは言うが)マニアックな引用は、彼の作品の底を流れる大きな隠喩であるわけで、いつか誰かがきちんと批評するべきではないかと思う。もちろんその任は、わたしには重すぎますけど。


きょうは体調がすぐれず、半日寝て過ごす。
夕方からまたメキシコ大使館へ。
6月に東京ワンダーサイトで行われるイベントについての打ち合わせ。
もう二か月前なのに肝心なことが全然決まっていなくて、いったいわたしが何をすればいいのか、何を決めなくてはいけないのか、そんな話をしに行ったのだけれど、メキシコでは二か月前は「too long」なのだそうだ。ははは。
まあ、いろいろ盛りだくさんで面白いイベントになりそうなので、みなさんご期待ください。

きょうはN島くんの会社の後輩でメキシコ留学経験のあるt満さんが来てくれて、スペイン語の通訳も完璧。終わったあと彼女と二人で軽く飲んで食べて帰ってきたのだけれど、すごくよい子であった。「N島くんは昔はすごくかっこよかったんだよー」とか、よけいなことをいろいろ吹き込んでしまった(許せ)。

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2 コメント

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御熟読深謝! (石井辰彦)
2006-04-21 01:38:51
拙作をお読みいただき、

ありがとうございます。

しかし、

シャルル・トレネは引用していませんよ。

どこのところをそう思われたのかしら?

ちなみに、

『オイディプス王』の引用は、

ギリシア語の部分がソポクレス、

ラテン語の部分がセネカです。

セネカの戯曲には〈王〉という称号はなくて、

単なる『オエディプス』ですが……。

それと、ラテン語の v は濁らないので、

ウェルギリウスですね。

なんて、

こんなことを書くから嫌われるのかしら!

ちょっと反省……。
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うは (えんじゅ)
2006-04-21 09:43:15
Longtemps……



のところがそうかと思ったのですが、これはフランス語だから、これがもしかしてプルーストでしょうか? ちょっと迷ったんですけど。



今度正解を全部教えてください~。
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