戦没者慰霊法要

2009年08月16日 | Weblog
毎年、このことについては書いている気がします。
今から64年前の8月6日には広島に、9日には長崎に原爆が投下され、幾千幾万もの尊い命が奪われました。そして、それから数日後の15日、終戦となりました。
遠妙寺では毎年、戦没者慰霊法要を行い、戦争で尊い命を失った兵士として出征した方々、また、戦地には行かなくても空襲にあったり、原爆で亡くなられた方々の御回向を行っています。また、第2次世界大戦に限らず、世界のあらゆる戦争犠牲死者の方々の追善回向を行っています。
旧盆で帰省したり、旅行に出かけられるご信者も多くおられますが、それでもそこそこの人数のご信者方が集まり、心を込めて塔婆建立、唱題してお焼香をさせていただきました。
原爆の後遺症を抱えて亡くなる方は今も毎年かなりの人数ですが、それ以外の戦時中になくなった方は、もう64年以上前のことになります。したがって、亡くなった方に対して鮮明な記憶がある遺族の方々もずいぶん、減ってきています。
ですから、あまり関心がある方は少なくなっていますが、大切なことは語り継ぎ、次代の人々にその体験を伝えていく必要があります。
仏教はもともと、平和志向の教えで、釈尊自身が五戒の一つとして「不殺生戒」を制定されています。不殺生とはいうまでもなく、他者の命を奪ってはならないということです。これは動物の肉を食べるなということより、戦争等によっても他のいかなる理由によっても人の命を奪い、殺してはならないということです。
この単純な戒律を守ることが大切で、聖なる戦いであるからといって殺人してはならないということになります。
どうか、世界が永久に平和でありますよう、核兵器が廃絶されますよう、世界中の人々が国を超え、人種を越え、言葉の壁を越え、また、宗教の違いを超えて連帯して心から願い、一歩一歩、努力していくことが大事だと思います。
コメント (1)
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