どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、すずさんに向けられる謎の視線

2017年03月30日 19時15分00秒 | 
相変わらず、頭の中はすずさんでいっぱいになってしまっていて、「この世界の片隅に」のあれやこれやの事ばかり考えちゃったりしております(^_^;

今気になっているのはストーリーの終盤...原作では第44回「人待ちの街」(21年1月)で、すずさんは草津の森田家を訪ねます。

もちろん映画版においてもラスト近くで大枠は同じ流れですが、なかりテイストが違うのです。

森田家へ向かうところ...なぜか、行き交う人々がすずさんに奇異な視線を投げかけている...。

その後...ストーリーの冒頭、子供時代に海苔を納めに行く時に乗せて貰った砂利舟と同じように、草津から江波まで乗せて貰う...しかしその舟の人も「?」の気持ちですずさんを見ています。

そして...乗せて貰ったその舟には砂利ではなく人骨が...。

江波の実家に行くと、人気がありますが...そこには戦災孤児と思われる子供が隠れるように身を寄せ、只管に謝っている。

驚きと落胆が綯い交ぜになりながら、逃げるようにして江波を後にしますが、その時も人々は恐ろしいものでも見た様な表情ですずさんを見つめています...。


この不気味な視線は一体なんなのか?...いつも原作を読み返す度につっかえるような気持ちになります。

人骨や戦災孤児は判るような気がしますし、江波を後にするすずさんの気持ちも理解できる...ただ周囲の人々の視線の意味が今もってわかりません。

前述したように、片渕さんはこの要素を無くしています。そんなに長くなるエピソードでもないので尺の問題ではないと思われます。

まぁ...無くしたことでスッキリと素直な流れになっているんですけどね(^_^;

映画を観た後、原作に戻るとすずさんをもっと拗れて歪んだキャラの部分が浮き彫りになって感じ取れます。

色々と考えさせられる深みと闇...つくづく侮れないなぁと唸ってしまう作品です(^_^)




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