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コスタリカ 2018年(84)novena その2

2019-02-17 16:16:30 | コスタリカ
 義母は筆者から見ると、熱心なカトリックだったが、実は、novena については信じていなかったのである。義父が他界したときには novena は執り行っていなかった。ということで、義母の novena はもちろん、遺言によるものではない。子どもを9人もうけたが、だれ一人として義母の novena を執り行おうと言った者はいない。言ったのは6人の娘たちのうちの一人の婿だったのである。Ciudad Quesada 在住のその婿は今ではリゾートホテルや高級アパートを経営している金持ちだが、子どものころは貧しくて、おばに育てられてそうである。婿さんも信心深いとは思えないのだが、義母を無事にあの世へ送り届けたいとでも思ったのだろう。
 novena は一人ひとりが勝手に祈るものではない。プロの祈り屋を呼ぶのだが、大体年配の女性のようである。なので、コスタリカでは女性形の rezadora(レサドーラ)と呼ばれている。
 コスタリカのグアピレス地方では、novena が執り行われるのは午後3時ごろからである(他の国や地域の事情は知らない)。食事時ではないから、昼食の準備はしなくてもよさそうなものだが、祈り屋さんや親戚一同にコーヒーや軽食を用意しなくてはいけない。これが9日間も続くのだから、面倒な上、結構な出費にもなる。
 もし、義母が滞在中に他界していたら、筆者も novena を体験できたのだが、残念なことである(と言ってもいいのかどうかよくわからない)。
 

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