ドンドンこにしの備忘録

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「光秀の定理」 垣根涼介読了!

2017年02月22日 18時34分02秒 | 作家 か行
光秀の定理 (角川文庫) 2017.2.21読了。
垣根 涼介 (著)

厳然たる「定理」が歴史と人生を解き明かす、全く新しい歴史小説が誕生!
明智光秀はなぜ瞬く間に出世し、信長と相前後して滅びたのか――。
厳然たる「定理」が解き明かす、乱世と人間の本質。
各界絶賛の全く新しい歴史小説、ここに誕生!
永禄3(1560)年の京。
牢人中の明智光秀は、若き兵法者の新九郎、辻博打を行う破戒僧・愚息と運命の出会いを果たす。
光秀は幕臣となった後も二人と交流を続ける。やがて織田信長に仕えた光秀は、初陣で長光寺城攻めを命じられた。
敵の戦略に焦る中、愚息が得意とした「四つの椀」の博打を思い出すが――。
何故、人は必死に生きながらも、滅びゆく者と生き延びる者に分かれるのか。
革命的歴史小説、待望の文庫化!



垣根さんは大好きな作家さん。歴史小説を書かせても、やはりうまいし、一気に読まされた。しかし、四つの碗の定理を城攻めに流用するくだりは、いかにもという展開でしらけた。本能寺物の新解釈ではあるが、どうもいまいち腑に落ちないかなぁ~。でも、ここで光秀は良い人、優しい人として描かれている。しかも、根は弱く、奥さんを亡くして生きる希望を失っている。それならば、この解釈、万民のために魔王信長を道連れにした壮大な自殺だったんじゃなかろうかとも思えてくる。あと、前半と後半であまりにも物語りの密度が違い過ぎる。垣根さんの作品にしてはイマイチかな、次作の歴史物に期待します。…6点。


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