ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「政治的に正しい警察小説」 葉真中顕

2022年07月21日 21時19分48秒 | 作家 は行
政治的に正しい警察小説 (小学館文庫) 2022.7.21読了。
葉真中 顕 (著)

“ポリティカル・コレクトネス”をコンセプトにした警察小説の依頼を受けた、新人作家・ハマナコがたどり着く境地とは……!? 表題作「政治的に正しい警察小説」ほか、偶然通りかかったカレーショップで、生き別れた母の思い出の味に再会した大学生の僕とその“隠し味”をめぐる「カレーの女神様」、25歳の若さで亡くなった“史上最強の棋士”紅藤清司郎の没後20年にあたり、彼の軌跡を取材したライターがたどりつく真相を描く「神を殺した男」など。驚愕と感嘆にあふれた全6編を収録。『ロスト・ケア』『絶叫』など社会派ミステリーの新鋭が放つ、ブラックユーモアミステリー集が文庫オリジナルで登場。



ブラックユーモアミステリー集なんでしょうか? 最後の表題作「政治的に正しい警察小説」以外はなかなか面白かった。けれど、この作家さんがこの手の小説ばかりを書いていたんなら、手に取ることはなかった本でしょうね。5点

「テミスの剣」 中山七里

2022年07月20日 14時54分32秒 | 作家 な行
テミスの剣 (文春文庫) 2022.7.19読了。
中山七里 (著)

豪雨の夜の不動産業者殺し。
強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。
だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。
隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、
最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!
どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身のミステリ。



司法国家とは? 国家権力とは? 司法が腐敗していて、自己保身しかない警察のくだらない足の引っ張り合い、冤罪ってなくならないわけだな。何時自分がやってもいない事件で逮捕されてしまうかもしれない。そう思うと恐ろしい。途中のストーリーもどんでん返しも良かった。渡瀬警部の足跡が知れてちょっと得した気分。6点

「マリオネットの罠」 赤川次郎

2022年07月14日 16時57分29秒 | 作家 あ行
マリオネットの罠(新装版) 文春文庫 2022.7.14読了。
赤川 次郎 (著)

作家生活30周年記念。赤川次郎の処女長篇。
“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない"…森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は?錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開で、日本ミステリ史上に燦然と輝く赤川次郎の処女長篇。
『マリオネットの罠』は、氏がデビューした翌年に書き下ろした初めての長編ミステリーであり、力のこもったサスペンス小説である。この『マリオネットの罠』は、ユーモア・ミステリーのある軽いタッチの初期作品群とはまったく趣を異にしたフランス・ミステリーふうのサスペンス小説であり、氏が新しい舞台に全力投球で臨んだことがうかがえる力作である。(解説・権田萬治より)



なんか読んでる途中で気づいちゃたんだけど、これ前に読んでるわ。読み進めるにつれてどんどん思い出したくないことまで思い出してくる。最後のどんでん返しとか、、、まあ、面白かったです。傑作だと思いますよ。2度読んだとしても。6点

「連続殺人鬼カエル男ふたたび」 中山七里

2022年07月11日 16時24分32秒 | 作家 な行
連続殺人鬼カエル男ふたたび (宝島社文庫) 2022.7.10読了。
中山七里 (著)

凄惨な殺害方法と稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇殺人事件」。十ヵ月後、事件を担当した精神科医・御前崎教授の自宅が爆破され、その跡からは粉砕・炭化した死体が出てきた。そしてあの犯行声明文が見つかる。カエル男の報復に、渡瀬&古手川の刑事コンビもふたたび動き出す。さらにカエル男の保護司だった有働さゆりもアクションを起こし……。



渡瀬&古手川コンビにふたたび会えたのはうれしかったが、ハードルも上がっちゃってるし、前作の方が数段良かったなぁ~。5点。

「コクーン」 葉真中顕

2022年07月01日 21時59分36秒 | 作家 は行
コクーン (光文社文庫) 2022.7.1読了。
葉真中 顕 (著)

一九九五年三月二十日、丸の内で起こった無差別乱射事件。カルト教団『シンラ智慧の会』による凶行の首謀者は、忌まわしき過去を背負う教祖、天堂光翅であった。彼や教団に関わった者たちの前に現れる一匹の煌めく蝶。金色の翅が導くのは地獄か、それとも…。平成を揺るがすテロ事件が生み落とした絶望とかすかな希望を、幻想的かつスリリングに物語る衝撃作!



宗教系が大好きな自分はまあ面白く読めたが、特にこの手の話が好きじゃない人にとっては主題がつかみにくい曖昧な話になるだろうな。ラストもバシッという感じもしないし。6点