ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「グランドマンション」 折原 一

2021年05月31日 19時50分36秒 | 作家 あ行
グランドマンション (光文社文庫) 2021.5.29読了。
折原 一 (著)

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。騒音問題、ストーカー、詐欺、空き巣―次々に住人が引き起こすトラブル。そして、最後に待ち受けていた大どんでん返しとは…。希代の名手が贈る必読の傑作ミステリー連作集。



変な人ばかり住んでいるマンションですこと。叙述トリックは大したことなかった。まあ、来るとわかって読んですからなんだけどね。なんか独立した短編に手を入れて連作にした感じがする。5点。

「鉄道員(ぽっぽや)」 浅田次郎

2021年05月11日 17時07分56秒 | 作家 あ行
鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)  2021.5.9読了。
浅田 次郎 (著)

娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた―。心を揺さぶる“やさしい奇蹟”の物語…表題作はじめ、「ラブ・レター」「角筈にて」など8編収録。第117回直木賞受賞作。
鉄道員(ぽっぽや)
ラブ・レター
悪魔
角筈にて
伽藍
うらぼんえ
ろくでなしのサンタ
オリヲン座からの招待状




再読である。結構憶えていた。どの短編もいいんだけど。今更ながら、初回絶対ノーマークだった「オリヲン座からの招待状」が刺さる。歳なのか?お年寄りなのか?そうなのか?…文句なし。9点。



「年収90万円でハッピーライフ」 大原扁理

2021年05月07日 20時57分24秒 | 作家 あ行
年収90万円でハッピーライフ (ちくま文庫) 2021.5.7読了。
大原 扁理 (著)

世界一周をしたり、隠居生活をしたり。「フツー」に進学、就職してなくても毎日は楽しい。ハッピー思考術と、大原流の衣食住で楽になる。解説 小島慶子


以前単行本で読んだものの文庫版。特に目新しいこともなし。5点。

「おもかげ」 浅田次郎

2021年05月06日 13時10分17秒 | 作家 あ行
おもかげ 単行本 2021.5.5読了。
浅田 次郎 (著)

商社マンとして定年を迎えた竹脇正一は、送別会の帰りに地下鉄の車内で倒れ、集中治療室に運びこまれた。
今や社長となった同期の嘆き、妻や娘婿の心配、幼なじみらの思いをよそに、竹脇の意識は戻らない。
一方で、竹脇本人はベッドに横たわる自分の体を横目に、奇妙な体験を重ねていた。
やがて、自らの過去を彷徨う竹脇の目に映ったものは――。



読者の年代や立場によって感じることはそれぞれだろう。自分はそれもこれもたぶんど真ん中。衝撃的なぐらいに感情移入してしまった。読みながら色々と心が痛い。毎度そうだけど面白ければ、単行本の厚さも重さも気にならない。9点。