ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「野良犬の値段(上)(下)」 百田尚樹

2023年09月18日 19時27分37秒 | 作家 は行
野良犬の値段(上)(下) 幻冬舎文庫 2023.9.18読了。
百田 尚樹 (著)

突如ネット上に現れた謎の「誘拐サイト」。誘拐されたのは、身寄りのない六人のみすぼらしいホームレスだった。果たしてこれは事件なのか、イタズラなのか。半信半疑の警察、メディア、ネット住民たちを尻目に「誘拐サイト」はなんと、被害者たちとは何の関係もない、大手メディアに身代金を要求する。前代未聞の「劇場型」誘拐事件が幕を開ける!




これは一気読み。途中止まらない。この設定考えつくのがスゴイと思います。途中から完全犯罪の完成が見えてくるが、色々と細かいところも考えてあって、これなら納得できる。一つの矛盾点も矛盾点として挙げており、こうして押し切った(言い逃れた)とまで書いてある。7点。

「禁断の中国史」 百田尚樹

2023年09月06日 16時21分06秒 | 作家 は行
禁断の中国史 飛鳥新社単行本 2023.9.6読了。
百田尚樹 (著)

「本書を読めば、読者の皆さんは「中国」と「中国人」の本質を知ることになるでしょう。あなたの中の誤った中国像が音を立てて崩れていくかもしれません。しかしこれが中国の真の姿なのです」(まえがきより)
ベストセラー作家・百田尚樹、初のR15指定本! 中国4000年のタブーを全て暴く!



久々に単行本を持ち歩いて読んでみました。面白かったです。ホントに自分の認識とだいぶ違ってました。三国志など好きだったんですが、嫌いになりました。もう読みたくもない。7点。

「レイクサイド」 東野圭吾

2023年02月03日 16時37分03秒 | 作家 は行
レイクサイド (文春文庫) 2023.2.2読了。
東野 圭吾 (著)

中学受験の合宿の夜、その事件は起きた……
妻は言った。「あたしが殺したのよ」。湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。四組の親子が参加する中学受験の勉強合宿で起きた事件。親たちは子供を守るため自らの手で犯行を隠蔽しようとする。が、事件の周囲には不自然な影が。真相はどこに?そして事件は思わぬ方向に動き出す。



事件の解明のために推理を展開するのが、隠蔽工作グループの中の一人というところが面白い。事件の裏にまた新たな謎が、、、。6点。

「夜明けの街で」 東野圭吾

2023年01月26日 18時35分29秒 | 作家 は行
夜明けの街で (角川文庫) 2023.1.25読了。
東野 圭吾 (著)

不倫する奴なんてバカだと思っていた。でもどうしようもない時もある――。建設会社に勤める渡部は、派遣社員の秋葉と不倫の恋に墜ちる。しかし、秋葉は誰にも明かせない事情を抱えていた……。




不倫恋愛系のメインストーリーと、時効間近の殺人事件の謎。並行して描かれていて、どっちも面白いが、やはり最後は薄いエンディング。いいんだけど、深みが欲しい。5点。

「ゲームの名は誘拐」 東野圭吾

2023年01月11日 13時16分06秒 | 作家 は行
ゲームの名は誘拐 (光文社文庫) 2023.1.10読了。
東野 圭吾 (著)

敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。“ゲームの達人”を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。犯人側の視点のみで描く、鮮烈なノンストップ・ミステリー。



最後まで面白く読めただけという感じ。東野さんの作品としては何か足りない。主人公が自信過剰気味なんだけど、結局仕掛けた相手は一枚も二枚も上手だったというオチ。6点。

「ブルータスの心臓」 東野圭吾

2022年12月22日 15時50分19秒 | 作家 は行
ブルータスの心臓 (光文社文庫) 2022.12.22読了。
東野 圭吾 (著)

産業機器メーカーで人工知能ロボットの開発を手がける末永拓也。将来を嘱望される彼は、オーナーの末娘・星子の婿養子候補になるが、恋人・康子の妊娠を知り、困惑する。そんな矢先、星子の腹違いの兄・直樹から、同僚の橋本とともに、共同で康子を殺害する計画を打ち明けられ…。大阪・名古屋・東京を結ぶ完全犯罪殺人リレーがスタートした。傑作長編推理。



完璧な計画がいきなり破綻しスタート。だれが犯人なのかわからないまま終盤まで一気に読まされる。刑事たちの地道な捜査などもあってだんだん事件は真相にというところで、先にこいつ(誰か)が犯人を突き止める。そこには思わぬ動機が!人はそれぞれ欲を抱えて生きている。6.5点。

「ダイイング・アイ」 東野圭吾

2022年12月16日 17時31分34秒 | 作家 は行
ダイイング・アイ (光文社文庫) 2022.12.14読了。
東野 圭吾 (著)

雨村慎介は何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人の人形職人は、慎介が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失った慎介が事故について調べ始めると、周囲の人間たちは不穏な動きを見せ始める。誰が嘘をつき、誰を陥れようとしているのか。やがて慎介の前に妖しい魅力に満ちた謎の女が現れる。女の正体は、人形職人が甦らせた最愛の妻なのか?




謎が謎を呼び、ページをめくる手が止まらない。まさに一気読み。東野さんは面白いけど、こんなに面白かったっけ? 再認識させられた一冊。7.5点。

「犯人のいない殺人の夜」新装版  東野圭吾

2022年12月13日 14時24分16秒 | 作家 は行
犯人のいない殺人の夜 新装版 (光文社文庫) 2022.12.13読了。
東野 圭吾 (著)

親友が屋上から落ちて、死んだ。自殺と思えない「俺」は当時の様子を探り始めるが…。(「小さな故意の物語」)直美は死ぬ直前にビデオメッセージを残した。その理由とは…。(「さよならコーチ」)岸田家の中で殺人が起きた。しかしそこには、死体もなければ犯人もいない…?(表題作)渦巻く人間の欲望を描いた全七編を収録。エンタメの頂点を極めた著者が贈る、珠玉の短編集



「小さな故意の物語」「闇の中の二人」「踊り子」「エンドレス・ナイト」「白い凶器」「さよならコーチ」「犯人のいない殺人の夜」の7つの短編で構成されている。どれも初期の作品らしいが読んでみるとやはり東野さんだとわかる。ストーリーのその奥にもう一つの深みがある。このころから変わっていない。7点。

「花のあと」 藤沢周平

2022年12月06日 16時05分34秒 | 作家 は行
花のあと (文春文庫) 2022.12.6読了。
藤沢 周平 (著)

娘盛りを剣の道に生きた武家の娘、お以登にも、心中ひそかに想う相手がいた。部屋住みながら道場随一の遣い手・江口孫四郎である。女剣士の昔語りとして端正に描かれる異色の表題作のほか佳品七篇(「鬼ごっこ」「雪間草」「寒い灯」「疑惑」「旅の誘い」「冬の日」「悪癖」)。




どの短編もいい。味わいがある文章、ほっとするラストが多くて良かった。6点。

「ロスト・ケア」 葉真中顕

2022年08月02日 20時50分51秒 | 作家 は行
ロスト・ケア (光文社文庫) 2022.7.27読了。
葉真中 顕 (著)

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。その報を知ったとき、正義を信じる検察官・大友の耳の奧に響く痛ましい叫び――悔い改めろ! 介護現場に溢れる悲鳴、社会システムがもたらす歪み、善悪の意味……。現代を生きる誰しもが逃れられないテーマに、圧倒的リアリティと緻密な構成力で迫る! 全選考委員絶賛のもと放たれた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。



葉真中作品ははずれがない。6点