ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「危ない呑み方・正しい呑み方」 仮屋暢聡【再】読了!

2018年06月29日 20時18分21秒 | 作家 か行
危ない呑み方・正しい呑み方 (マイコミ新書) 2018.6.29読了。
仮屋 暢聡 (著)

「毎日お酒を飲んでいるけれど、健康診断で肝臓の値は正常な範囲内。だからまだまだ大丈夫」。そう考えているあなたは危険かもしれません。肝臓にダメージがなくても、アルコールはあなたの脳を蝕んでいくのです。深酒して記憶が飛んだ…、これはもう黄色信号。脳の記憶を司る海馬がアルコールによって萎縮している可能性があります。それはやがてあなたの心を壊し、大切な家族を壊し、アルコール性認知症の発症、そして死という悲劇を招きかねません。精神科医として膨大な数のアルコール依存症患者を診察・治療してきた筆者が、アルコールの知られざる危険性を警告します。



肝臓は大丈夫でも、脳は壊れる。脳は脂質でできているから、アルコールで溶ける。ギャー!って感じです。読むのが2度目でも。
まあよくある「ブラックアウト」。大酒飲みなら経験あるはずなんだけど、実は、これ、すんごく怖いことだったんですよ。それをわからせてくれる本です。酒を飲むのってリスキー過ぎる。…6点。

「今日も飲み続けた私」衿野未矢 読了!

2018年06月28日 23時30分14秒 | 作家 あ行
今日も飲み続けた私 プチ・アルコール依存症からの生還 (講談社+α新書) 2018.6.28読了。
衿野 未矢 (著)

酒に溺れ、壊れていく女たちの悲劇! リストカット、セックス依存症、子どもの虐待、ギャンブル中毒・・・様々な心の病を抱え、酒に溺れる女性たちの苦悩をレポート。脳とアルコールの関係に迫る。


読んで断酒できたりという本ではない。
女性の依存を取材し、本にまとめたもの。
この著者も、ぜんぜん、酒やめられそうにないし。ま、読み物としてはわりと面白かった。…5点。

「ベター・ハーフ」 唯川 恵 再読了!

2018年06月25日 22時26分38秒 | 作家 や行
ベター・ハーフ (集英社文庫) 2018.6.25読了。
唯川 恵 (著)

日本が未曾有の好景気に沸いていた時代、2年ごしの交際をへて広告代理店勤務の文彦と派手な結婚式をあげた永遠子。その日が人生最高の日だった。順調にスタートをきったはずの結婚生活は、バブルがはじけたことから、下降線の一途をたどる。不倫、リストラ、親の介護…。諍いと後悔にあけくれる日々から、夫婦はどう再生してゆくのか。結婚の真実を描く長編小説。




読み始めてすぐに読んだことあると気づきましたが、細かいところは完全に忘れていましたので、楽しめました。
バブル絶頂期に結婚したとある夫婦の10年。
バブル崩壊、阪神大震災、サリン事件等等、実際の社会で起こった事をからめつつ、夫婦の崩壊と再生の物語を描く。夫婦っていったい何なのか考えさせられる一冊。ラストがもうちょっとだったかな。…6点。

「手のひらの砂漠」 唯川 恵読了!

2018年06月21日 18時02分33秒 | 作家 や行
手のひらの砂漠 (集英社文庫) 2018.6.21読了。
唯川 恵 (著)

この不幸は、いつまで続くのだろうか―。平凡な結婚生活の先に待っていたのは、思いもよらぬ夫からの暴力だった。シェルターからステップハウス、DVの被害女性だけで運営される自然農園…。離婚を経て、居場所を変えながら少しずつ自立を果たそうとあがく可穂子に、元夫・雄二の執拗な追跡の手が迫ってくる…。現代の闇に恋愛小説の女王が切り込む、衝撃のノンストップサスペンス!



しかし、DVを扱った小説って、読んでいて気分が悪い。だからあんまり読まないんだけど。
イライラしつつ、ハラハラしつつ、先が読めない展開にページをめくりまくって一気に読んだ。面白かった。そしてラストでほんとスッキリした。「刹那に似てせつなく」同様、唯川さんは恋愛小説じゃないほうが面白いという傾向があるかも。…7点

「逢魔」 唯川 恵読了!

2018年06月19日 22時55分41秒 | 作家 や行
逢魔 (新潮文庫) 2018.6.19読了。
唯川 恵 (著)

抱かれたい。触れられたい。早くあなたに私を満たして欲しい―。身分の違いで仲を裂かれ、命を落としたはずの女との、蕩けるほどに甘く激しい交わり。殿様の側室と女中が密かにたがいを慰め合う、快楽と恍惚の果て。淫らな欲望と嫉妬に惑い、魔性の者と化した高貴な女の告白。牡丹燈籠、雨月物語、四谷怪談、源氏物語…古の物語に濃厚なエロティシズムを注ぎ描き出した、八つの愛欲の地獄。


怪談や古典などが、唯川風にアレンジされた作品群。
やはり、この手の短編はものすごくうまい。
命がけの腹の据わった濃厚な情愛だからこそ、愛すれば愛するほど、人は地獄へと堕ちていくというわけ。
また、タイトルも秀逸。…7点。

「瑠璃でもなく、玻璃でもなく」 唯川 恵読了!

2018年06月11日 15時36分50秒 | 作家 や行
瑠璃でもなく、玻璃でもなく (集英社文庫) 2018.6.11読了。
唯川 恵 (著)

美月・26歳・未婚・OL・妻がある会社の同僚と不倫中。英利子・34歳・既婚・専業主婦・子供なし。バリバリ働く友人を最近眩しく感じている。将来像を描けない不安を抱える美月と、単調な毎日に漠然とした不満を覚える英利子。恋も家庭も仕事も自由な時間も、他人にあって自分にないものは妬ましい。女はどこまで欲張りなのか。結婚という選択はどれだけ女の人生に影響を与えるものなのか。



唯川さんは好きなんですけど、、、よくこの小説、途中ぶん投げないで読みきったものだと、不思議に思う。
二人の主人公、夫を奪われる方の女が起業して成功といううそくさい展開に違和感を感じ、そして、略奪したほうもハッピーエンド、こんな夢物語あるわけない。…4点。