ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「静かな黄昏の国」 篠田 節子 読了!

2015年04月30日 18時05分22秒 | 作家 さ行
「静かな黄昏の国」 [角川文庫] 篠田 節子 (著)  2015.4.26読了 。

国も命もゆっくりと確実に朽ちていく中、 葉月夫妻が終のすみかとして選んだのは死さえも漂白し無機質化する不気味な施設だった……。原発社会のその後を描く戦慄の書、緊急復刊!

「ようこそ森の国、リゾートピア・ムツへ―」化学物質に汚染され、もはや草木も生えなくなった老小国・日本。国も命もゆっくりと確実に朽ちていく中、葉月夫妻が終のすみかとして選んだのは死さえも漂白し無機質化する不気味な施設だった…。これは悪夢なのか、それとも現代の黙示録か―。知らず知らず“原発”に蝕まれていく生を描き、おそるべき世界の兆しを告げる戦慄の書。3.11後、著者自身による2012年版補遺収録。



この本はこのブログ立ち上げる前に読んでんだよね。1編目の「リトル・マーメイド」読んでる途中で気づいた。まあそりゃあんまり他で目にしない話だども。再読でも面白く読めたよ。

「リトル・マーメイド」クリオネ食ったらうまかったからって、食用にバンバン流通させてそんで、復讐される話。気持ち悪い系のホラー?

「陽炎」これ、よくわかんないんだよなぁ?もういっかい読んだらわかるのかな?謎

「一番抵当権」ほんとに金にも女にもだらしないやつって、ほとんど病的な勘違いやろうだからな。人の痛みなんかわからない。でもやりすぎかも。

「エレジー」これも、解せないよな。なんで楽器に魂を売り渡すのか? 悪魔なのかこの楽器は?その辺説明がないのでしっくりこん。

「刺(とげ)」なんとも怖い。人のこころの闇が。

「子羊」下水道を汚水にまみれながら、未来と自由を掴み取っていく。

「ホワイトクリスマス」これで殺人にはならないだろうな。ゲームの最中に自殺することがありますとか注意書きは必要だろうけど。

「静かな黄昏の国」あの3.11以降に読むとSFじゃなくなってるよね。全部、国にだまされているんだろうな。いまも、これからも。この小説のまんまやん。恐い話だよ。

という8編からなる短編集。「静かな黄昏の国」よいよ。…6点。(短編だけに)

「二重洗脳―依存症の謎を解く」 磯村 毅 読了!

2015年04月23日 16時26分29秒 | 作家 あ行
「二重洗脳―依存症の謎を解く」 [単行本] 磯村 毅 (著)  2015.4.22読了 。

タバコ、酒、食べ物、薬物、ゲーム、ギャンブル、不倫、仕事中毒、自分探し……
脳がハマる共通構造を発見!

●以下に該当する人はぜひ読んでください
・「やめられるならタバコをやめたい」と1%でも思っている人
・週に1回以上、お酒を飲みたくなる人
・食べすぎ、ダイエット失敗の経験がある人
・芸能人が薬物(覚醒剤・大麻)にハマる理由を知りたい人
・「セックス依存症」という病気があるのを知らない人
・「自分は仕事中毒かもしれない……」と薄々思っている人

●ハマった脳をリセットする画期的方法を大公開!
・脳は一度ハマっても、「気づきの力」でリセットできる!
・「吸いたい」「呑みたい」「やりたい」気持ち自体がゼロになる
・我慢しなくても大丈夫! 意志が弱くても大丈夫!
・「惹かれる気持ち」を元から断つ画期的方法を、本邦初公開!

●最先端の脳科学を駆使
・最先端の脳科学とカウンセリング技術を駆使
・自ら新メソッド「リセット禁煙」を開発した著者が、依存症全般への応用に着手
・5年間の苦闘の末に書き上げた待望の新刊。突破口は「失楽園仮説」にあった!
・やめたい人&やめさせたい人、子どもを依存症から守りたいすべての親、医療・教育関係者に必読の1冊。



磯村毅さんと言えば「リセット禁煙」が有名ですよね。私も以前読みましたよ。(あんま効かなかったけど、自分は)。
タバコだけでなく、依存症全体に共通する「二重依存」という原理に基づき、この本を書かれたんでしょうね。
まあ、かなり「リセット禁煙」とかぶってくるところがありますね。
禁煙を依存症すべてに応用した感じですかね。読んだ後に酒をやめたくなるどころか、異常に飲みたくなったのはなぜ?(自分は禁酒セラピーの方が効いたな、禁酒できてないけど)。…4点。

「あなたの余命教えます」 幸田 真音 読了!

2015年04月20日 13時17分58秒 | 作家 か行
「あなたの余命教えます」 [単行本] 幸田 真音 (著)  2015.4.20読了 。

中堅電機メーカーで部長代理をしている永関恭次(56歳)は、定年を4年後に控え、妻と一人娘と平凡に暮らしていた。そんなある日、国際アガスティア研究所という組織の存在を知る。そこでは、ゲノム解析、予防医学、そして、データマイニングの高度な技術から人間の正確な「余命予測」ができるという…幸田真音、渾身の最新小説。


やめればいいのに、高い金払って、はたしてホントか嘘かもわからん自分の余命を聞いて、落ち込んだり、混乱したり、狼狽したりと言うお話。期待してなかった分、わりとおもしろく読めたが、結局何が言いたかったんだか?と主題がぼやけた感じのまま終了。いいんだけどね、それはそれで。…7点。

「甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)」 山田 風太郎 読了!

2015年04月14日 23時00分55秒 | 作家 や行
「甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)」 [講談社文庫] 山田 風太郎 (著)  2015.4.14読了 。

家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各10名。官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。400年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽し、戦慄の死闘をくり展げる艶(えん)なる地獄相。恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ!

私は明らかにハマっていた。風太郎の世界に一網打尽にからめ取られた。――浅田次郎


なんか、むかし読んだときはもっと面白かったような。…6点。