ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「猫背の王子」 中山可穂読了!

2016年08月30日 20時21分30秒 | 作家 な行
猫背の王子 (集英社文庫) 2016.8.30読了。
中山 可穂 (著)

自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた―。女から女へと渡り歩く淫蕩なレズビアンにして、芝居に全生命を賭ける演出家・王寺ミチル。彼女が主宰する小劇団は熱狂的なファンに支えられていた。だが、信頼していた仲間の裏切りがミチルからすべてを奪っていく。そして、最後の公演の幕が上がった…。スキャンダラスで切ない青春恋愛小説の傑作。俊英の幻のデビュー作、ついに文庫化。



ついに、ここまで来た(この3部作に手がかかる)。
文章が今と比べれば稚拙な感じがする。
しかし迫力、勢いがある。人物造詣はやっぱり断トツ。
でもこの頃の文章ではちょっと心に刺さらないか?…6.5点。

「ジゴロ」 中山可穂読了!

2016年08月29日 13時14分21秒 | 作家 な行
ジゴロ (集英社文庫) 2016.8.26読了。
中山 可穂 (著)

新宿二丁目でギターを奏でるストリート・ミュージシャンのカイ。彼女の美しく切ない歌声に魅せられて、多くの女たちが立ち止まる。そうした女たちの中から、カイは夜な夜な新しい恋人を求め続ける。まるでジゴロのように―。人妻との禁断の逢瀬、年若い少女への恋の手ほどき、命をかけた悦び…。カイをめぐる、女を愛する女たちの激しく狂おしい官能と恋を鮮烈に描く連作短編集。


だから、胸が張り裂けそうなのが読みたい。…6.5点。

「サグラダ・ファミリア「聖家族」」 中山可穂読了!

2016年08月25日 16時51分34秒 | 作家 な行
サグラダ・ファミリア「聖家族」 (集英社文庫) 2016.8.25読了。
中山 可穂 (著)

将来を嘱望されながら、ある事件をきっかけに落ちぶれてしまったピアニスト響子。酒に溺れながら孤独に生きる彼女のもとに、かつて恋人だった透子が戻ってきた。ある日突然、赤ん坊を抱いて。しかし、女同士のカップルと赤ん坊の不思議な関係は、突然の透子の死によって壊れてしまう。希望を失いかけた響子の前に一人の青年が現れた―。切ない愛と新しい家族のかたちを描く、恋愛小説の傑作。


ほんわかしていいんだけど、こういうの読むと心がちぎられるような話を読みたくなる。…7点。

「感情教育」 中山可穂読了!

2016年08月24日 04時38分34秒 | 作家 な行
感情教育 (講談社文庫) 2016.8.23読了。
中山 可穂 (著)

前世から契りあった恋人はあなたですか?今度こそ永遠に契りあうために、あなたはそこで待っていてくれたのですか?那智と理緒。傷つくことにすら無器用な二人が出会ったとき、魂がふるえ、存在の根源をゆさぶる至高の恋が燃えあがる。同性同士の愛の極北を描く、山本周五郎賞受賞作家による傑作長篇。


作者のこの作品に対しての思い入れがスゴイ!(あとがき)。自分はそんなでもない。…7点。

「マラケシュ心中」 中山可穂読了!

2016年08月19日 20時05分21秒 | 作家 な行
マラケシュ心中 (講談社文庫) 2016.8.19読了。
中山 可穂 (著)

山本周五郎賞作家がおくる渾身の恋愛小説 歌人・緒川絢彦が愛した相手は、恩師の妻・泉。愛は、極めたら死なねばならない。ロシア、スペイン、そしてモロッコへ、女と女の濃密で命がけの愛の行方……。


読んでいて苦しい、でもラストがハッピーエンド。ま、それでもいいけど…8.5点。

「白い薔薇の淵まで」中山可穂読了!

2016年08月16日 18時10分44秒 | 作家 な行
白い薔薇の淵まで 単行本 2016.8.16読了。
中山 可穂 (著)

ジャン・ジュネの再来と呼ばれる女性新人作家・山野辺塁と、平凡なOLの「わたし」は出会った途端に恋に落ちた。求め会う二人の性愛の行き着く果ては…? 第14回(2002年) 山本周五郎賞受賞


いやー、まいった…8.5点。


「花伽藍」 中山可穂読了!

2016年08月12日 17時49分53秒 | 作家 な行
花伽藍 (角川文庫) 2016.8.12読了。
中山 可穂 (著)

夏祭りの夜の出会いから別れまでの濃密な恋の顛末を描いた「鶴」、失恋したばかりの一夜の出来事「七夕」、離婚した夫が転がり込んできたことから始まる再生の物語「花伽藍」、恋人とともに飼い猫にまで去られてしまった「偽アマント」、未来への祈りを託した「燦雨」。結婚という制度から除外された恋愛の自由と歓び、それにともなう孤独を鮮烈に描いた、彩り豊かな短篇集。


『燦雨』が秀逸…7.5点。

「弱法師」 中山可穂読了!

2016年08月10日 16時27分36秒 | 作家 な行
弱法師(よろぼし) (文春文庫) 2016.8.8読了。
中山 可穂 (著)

かなわぬ恋こそ、美しい―雨の気配を滲ませた母子に宿命的に惹かれ、人生設計を投げ捨てたエリート医師(「弱法師」)。編集者の愛を得るために小説を捧げ続けた若き作家(「卒塔婆小町」)。父と母、伯母の不可思議な関係に胸をふるわせる少女(「浮舟」)。能のモチーフをちりばめ、身を滅ぼすほどの激しい恋情が燃えたつ珠玉の三篇。


「卒塔婆小町」がいい…7点。