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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Band of Brothers Part Seven 雪原の死闘 前編

2013-08-14 08:06:09 | Band of Brothers
原題:The Breaking Point

副題:苦労人リプトン軍曹の憂鬱。中間管理職はつらいよ。

いよいよバルジの戦いも大詰めになってきました。
7話は1945年1月2日から始まります。
ドイツ軍をボア・ジャーク(ジャークの林)の北東から駆逐しフォイ攻略の準備を整える必要があるため
E中隊はアルデンヌの森からビゾリー街道沿いに向かいます。
仲良しの第2小隊もマラーキーの背中に地図をおいてみんなで位置を確認します。

第2小隊は、小隊長のコンプトンとリプトン、マラーキーにガルニアやマックがいます。

林の中を進むE中隊は多少の戦闘はあったものの反撃は少なく負傷者2名を出しながらも前進します。
その日フーブラーたちはドイツ軍の将校に遭遇しますがフーブラーの撃った弾が命中しフーブラーはルガーをゲットします。

念願のルガーを手に入れたフーブラーは隊員たちに見せびらかし、さらに一生懸命タコツボを掘っているリプトンを
横目に「射撃の練習をしてくるー」と言ってどこかに消えていきます。おいおいリプトンは上司じゃないのか?

ひたすら掘っているリプトンのところにコンプトンがやってきます。
「ダイクはどこにいる?」
ダイク中尉はE中隊の中隊長ですがいつもどこかに消えてしまいます。
指導力も判断力もないので隊員たちからも疎まれていますが、それでも上官であることには変わらないので
表だって文句も言えずけれど命を預けなければいけないので下士官はほとほと困っていました。

と、その時銃声が鳴り響きみな瞬間的に構えますが、銃声はフーブラーがルガーを扱っているうちに誤って、
自分の大腿部を撃ち抜いていたためでした。
隊員たちが懸命に励まし駆け付けたユージーンが懸命に手当てをしますが、大動脈を切断してしまったため助かりませんでした。

リプトンはウィンターズさんに報告をします。
ウィンターズさんは「ダイクは?なぜダイクが報告に来ない?」と尋ねます。
「私が現場に居合わせたので」とリプトンは答えますが、ダイクはどこだ?とみんなに聞かれかなりうんざりしています。
「ダイクの欠点は何の決断も下さないことだ。」
上層部のコネで中隊長になったダイクは経験不足なうえ、リーダーとしての素質がないようです。

不満は下士官だけではなく隊員たちにも広がっていきます。
このままでモチベーションも下がり戦闘にも影響が出ることを危惧したリプトンは不満を口にするガルニアたちに話しかけます。
「結束の固い俺たちの中に入って指揮するのは大変だと思うよ。欧州一の精鋭部隊なんだ。尊敬を得るのは簡単じゃないんだ」
リプトンの話を聞きながらだんだんとガルニアたちの表情も緩んできます。
無能の上司と暴れん坊の部下の間に立つリプトンは本当に大変です。
それでもリプトンは「中隊を守るため」気を配ります。

実はダイクにはウィンターズさんも困っていました。
交代させたいけど上層部が許さないし、後任者もいない。第1小隊長のピーコックは真面目だけどあまり素質が無いし、
第2小隊長のコンプトンなら適任だけど優秀な小隊長を失うのは厳しい。
「最適な奴ならいるけどね。でも昇任しちゃったからね」とニクソンが笑います。
ウィンターズさんも本当は自分が指揮したいんでしょうね。
後にウィンターズさんはあまりにも人材不足でかなり頭が痛かったようです。
特に補充されてくる将校は肩書きばかりで、「一体俺はどうしたらいいんだ」と嘆いたほどでした。

リプトンはオランダで被弾して以来少し神経質になっているコンプトンを心配します。
隊員たちのタコツボをまわり「怪我には気を付けろ、無茶はするなよ」と注意します。

コンプトンは上層部が訝しむほど部下たちと仲がよかったようです。
彼は陸軍の階級主義を嫌い将校仲間より部下たちとの交流を大切にし、マラーキーやトイ、ガルニアとも親友だったと言います。

その頃、上層部ではバストーニュで英雄的な戦いをした連隊の将校からひとりずつ選び休暇を与え本国へ帰還させることを決めました。
目的は戦時国債の販売促進や広報活動をさせる事でした。
シンク大佐はくじ引きで選ぶことにし、ニクソンが当たりましたが彼は「アメリカはもう見たからいいよ」と断ります。
何、その理由は(笑)ニクソンさんはアメリカに飽きてヨーロッパにきたので、アメリカには戻りたくないそうです。

ニクソンさんが辞退したので第1小隊長のピーコックが帰ることになりました。
一人ダメダメ将校が減ったよーとみんな大喜びでピーコックの帰国を歓迎しますが本人は「俺人気者?」と照れていたそうです。

シンク大佐がやってきてウィンターズ、ニクソンと作戦会議をします。

と、急にウィンターズさんが「ちょっと失礼します」と言って抜け出します。
何かと思えばウィンターズさん、負傷して治療中のはずだったトイを見つけます。
「お前、何してんの?治療中でしょ?治るまできちゃダメだよ。」
トイは少し前に怪我をして、入院はしていませんが後方に下がり治療をしていました。
「怪我はもう大丈夫です。前線に戻ってみんなと居たいんです」

ここにもE中隊の結束の固さが表れていますが、未だに部下を心配し気を配るウィンターズさんも上司の鏡です。

中隊のみんなもトイを歓迎します。特にガルニアは嬉しそうです。


中編に続きます。

Band of Brothers バストーニュのエピソード

2013-08-07 12:09:28 | Band of Brothers
バンド・オブ・ブラザーズです。

前回の「衛生兵」から突入したバストーニュですが、ドラマでは語られていないエピソードがいくつかありまして、
本編には絡ませづらかったのかもしれませんが個人的には好きだったので、次の話に入る前に少しご紹介したいと思います。
主にエピソード6と7の間に起こった出来事です。


12月19日にバストーニュに布陣後のE中隊隊員たちの状態はひどいものでした。
斥候隊を出し、時々迫撃砲攻撃があり、散発的に機銃掃射がありました。そして医薬品が不足し、
温かい食事もとれず、そもそも糧食自体も不足していました。
極寒の中体力を消耗し、消耗した体力を回復させることもできず更にはそして弾薬も不足していました。
途中上空から補給があったもののそれは不足を補うものではありませんでした。

12月23日にシェイムス少尉がシフティを連れて斥候に行こうとしたとき、シフティはこれを拒否します。
「少尉、自分は行けません」
「なぜだ?軍法会議者だぞ」
「どうにでもしてください」
この瞬間までシフティは命じられたことはすべてやってきた、それ以上のことをやってきたと言える。
この時シェイムス少尉は軍法会議にかけるということは愚かなことだと考え、
「伍長、ゆっくり休め。あとで会おう」と言いました。

↑シフティです。

シェイムス少尉は後にこう語っています。
「シフティは限界に達していたがすぐに回復するだろうと思った。誰にでも限界点はあるんだ」
「もし自分が指揮官ではなかったらいつかは限界に達していた。ただ自分にはがんばる理由があった。」
「部下たちが自分を頼りにしている。その事実だったしだから最後まで走り続けられた。」
シェイムス少尉は後に大佐まで昇進していますが、素晴らしい上司ですね。

将校たちはいつも部下の限界点に注意していたそうです。
そして、限界かな?と思った部下は伝令を頼んだりして前線から少し下がらせるそうです。
45メートルほど前線から離れただけでかなり緊張が和らぐと言います。
「衛生兵」のエピソードの中でユージーンが動けなくなった時にウィンターズさんは一緒に町に行けと命令していましたね。
もしみんなが限界を感じ仮病や或は自分で自分を傷つけ救護所に行くようになってしまえば前線は消滅してしまいます。


E中隊の隊員たちもその衝動に常に駆られていましたがそれに負けた者はいませんでした。
そしてシフティもそれからわずかの間にきちんと回復しています。

12月26日、第37戦車大隊のクレイトン・アブラムス中佐を先鋒とするパットンの第3軍ドイツ軍の前線を突破しました。
これで第101空挺師団に対する包囲網が破られたので補給所とのあいだの輸送路が確立されすぐにトラックが食料や
医薬品、それに弾薬を運んできました。

包囲が破られたとはいえそれは防衛線の話で戦争に勝つためには攻勢を再開しなければなりませんでした。
アイゼンハワーはこの機を逃したくありませんでしたがアメリカは欧州と太平洋を同時に戦うのに必要な歩兵師団を
構成していませんでした。更に兵員だけでなく弾薬も不足していました。
結局、第101空挺師団と第82空挺師団を前線に投入することになりました。
これはE中隊にとって前線にとどまることを意味していました。

12月29日
回復したシフティが前哨基地からリプトンのところにきて報告します。
「ノヴィルの方向に昨日は無かった木が1本立ってます」
シフティは双眼鏡を持っていませんでした。
リプトンが双眼鏡で確認しますが不審なものは見えません。
と、言うのもシフティが示した道路には何本も木が立っていたのです。
リプトンは「本当?」とちょっと疑いましたが「絶対に昨日は無かった木です」と断固として言います。

↑リプトンです。

リプトンはもう一度今度はもっと神経を集中させて確認するとまず1本の木の近くで何かが動くのが見えて、
続いて他の木のまわりにも何かが動くのが見えました。
そして大砲の砲身も見え、しかも角度がかなり迎角になっているので88ミリ砲に違いありませんでした。
88ミリ砲はドイツ軍のもっとも基本的な高射砲のひとつでしたが水平射撃も可能な地上砲でした。

ドイツ軍は道路沿いの木立のところに高射砲陣地を構築しようとしていました。
そしてそれをカムフラージュしようと木を1本立てたのでした。

ムーズ川を越えて連合軍を分断する目的の達成に失敗していたドイツ軍はバルジにおける自軍の戦線を安定させ
撤退の準備をする必要がありました。
この高射砲陣地はその一環でバストーニュを陥落させてドイツに撤退するはずでした。
シフティが1本の木を見つけたことから始まり、アメリカ軍によって集中砲火を浴びせられ1時間もしないうちに
木立に人影はなくなりました。

狙撃手ってすごく目がいいんでしょうけどそれだけでなく観察力もすごいんですね。
シフティが優秀なスナイパーであることを証明するエピソードでした。


それにしても、ドラマの中の役者さんは雪の中で本当に寒そうでした。大変ですよね。
「バルジ」とか「バストーニュ」で検索すると当時の写真なんかも出てきますが、ドラマまんまの世界ですよ。
お金も時間もかなりかかったドラマだと言われてますがかなり忠実に当時を再現したようです。
しかし、何といってもウィンターズさんの凍えようは演技とは思えないほど寒そうで(笑)


ここまで読んでくださりありがとうございました。
次はエピソード7になります。

Band of Brothers Part Six 衛生兵 完結編

2013-07-31 12:14:47 | Band of Brothers
原題:Bastogne


続きです。
これで終わりますが途中で切ることも出来ず、すごく長くなってしまいました。


天候が回復しました。
沢山の補給物資が飛行機から落とされたのでユージーンは物資を取りに町まで行きます。


救護所ではルネが負傷兵の額に手をかざしながら手当てをしています。
そんな様子をじっと見つめるユージーン。
これは恋でしょうか・・・きっと本人もよくわからないんでしょうね。


突然、深い傷を負った兵士が運ばれてきました。
血が止まらず苦戦するルネにユージーンが手伝い、懸命に血を止めようとしますが効果はなく死んでしまいます。
やり場のない怒りに思わず手に持っていたガーゼ代わりの布を床に叩き付けるユージーン。

「ショコラ?」
一息つき、外で座りながらルネがユージーンにチョコを勧めます。
チョコの包みをむいているルネの手を見つめながらユージーンは「君の手・・・」と思わず言います。
「え?」とルネが顔を上げると「いい看護婦だよ」と微笑みます。

自分と同じように負傷兵の手当てをし、そしておばあさんと同じように額に手をかざすルネ。
過酷な戦況にあふれかえる負傷兵。自分の無力を痛感し疲弊感もあるユージーンは癒しの手を持つルネに
救いを求めていたのかもしれません。これからも衛生兵を続けていくためには必要な救いでした。

しかしルネは「違うわ。もう治療なんてうんざりよ」と否定します。
それでもユージーンは「でも君の手は患者を癒してる。神の贈り物だ。」と言いますが、
「私には荷が重すぎる」その言葉にユージーンが反応出来ずにいるとまた負傷兵が運ばれたのでルネは建物に入っていきます。

前線で見張りをするコンプトンとガルニア、そしてへフロンにユージーンが毛布を持ってきてくれます。

「あいつ愛称で呼ばないよな」とコンプトンにへフロンが「でも僕の事エドワードって呼んでくれましたよ」とドヤ顔(笑)
みんなは「ユージン」とか「ドク」とか愛称で呼ぶのにユージーンは決して誰かを愛称で呼ぶことはありませんでした。
できるだけみんなと一歩離れていようとしているように思います。

次の日の朝。
向かいの森でドイツ軍の戦車が動き出します。
「ドク、忙しくなるぞ」と言いながら戦闘準備をする隊員たち。激しい銃撃戦が始まりました。

そんな中スモーキーが負傷し、ユージーンを呼びますがちょっと反応が遅いのが気になります。

スモーキーと一緒に町の診療所に行き、遠くから声もかけずにルネを見つめるユージーン。
そんな様子のおかしいユージーンに声をかけようとしますが、奥から呼ばれてしまい何も話さずにその場を離れてしまいます。

その姿を悲しそうに見つめるユージーンの心の傷は誰が治療してくれるんでしょうか。

お食事タイム。
今日はクリスマスです。

ユージーンはどこか一点をみつめて明らかに様子がおかしくなっています。

へフロンが「ドクの分も」と言ってごはんをもらってきますが反応はありません。

そこにマッコウリフ将軍のメッセージを持ってシンク大佐がやってきました。
「大佐が読んでください。」ウィンターズさんから言われるとちょっと嬉しそうにメッセージを読み上げます。
実はシンク大佐はE中隊からも信頼されていて、大佐も隊員たちをきちんと理解できる将校だったようです。

「連合軍は東西からの敵の進軍を抑えている。2日前、ドイツ軍の司令部は全滅したくなければ降伏せよと勧告してきた。」
「それに対し将軍の返事はこうだ。『司令官殿。Nuts!』」(くそくらえ!)
これはヨーロッパ戦線では有名な実話ですね。もちろん隊員たちの士気は上がります。

そんな中ユージーンだけは輪から外れたまま話を聞いている様子もなくぼんやりしています。

ウィンターズさんが心配そうにユージーンを見ています。
将校はいつも部下の様子をきちんと見て限界点の把握に努めます。

それにしてもこのユージーンはなかなか美形なんですがこの人も角度によって残念な時との差が激しいんです(笑)

その夜、ウィンターズさんが見回りをしてるとドイツ陣営からクリスマスの讃美歌が聞こえてきました。

コンプトンはガルニアに彼女の写真をみせながら「別れようって手紙がきたんだ」
「クリスマスなのにひでーな」とガルニアが言いますがちょっと涙ぐんでいるようなコンプトンでした。

マラーキーはマックやペンカラとラッキーストライクをわけあっています。
ラッキーストライクは今でも人気のあるタバコで、当時の兵士にとってはごちそうだったそうです。

厳しい寒さの中、タコツボの中に毛布一枚でいつ始まるかわからない戦闘に待機しながらも、
みんなそれぞれ少しだけクリスマス気分を味わいます。

そんな中、ウェルシュがたき火をしちゃってます。
ウィンターズさんは敵に見つかるので「火はやめとけ」と言いますがそういいながら座ってあたたまってるし、
ニクソンもやってきて「臭ってるぞ、正気か?」と言いながらやっぱりあったまってるし。
みんなとっても疲れてるのね。大の男、しかも屈強の軍人が縮こまって小さなたき火を囲んでるのが何かかわいいです。

と、突然閃光とともにウェルシュが撃たれてしまいます。
ウィンターズさんがユージーンを呼びますがまったく反応がありません。タコツボの中で動かずにいます。
へフロンがユージーンのところに行き名前を呼び続け、やがて意を決したのかウェルシュのもとに走っていきます。
その反動でへフロン、手を切ってしまいます。

手早く応急処置をしてもらいおでこに血で「M]と書かれちゃうウェルシュですが、一命はとりとめています。

「M」モルヒネの事です。モルヒネを打った兵士に印を付けるようです。救急救命の基本をちゃんとやってるんですね。
ウェルシュを車に乗せ救護所に運ぼうとしているときにウィンターズさんが「君も一緒に行け。メシでもくってこい」と言います。

町は攻撃されてどこもかしこも燃えさかっていました。
ルネのいた救護所も炎があがり崩れかけていたのを見て呆然とするユージンはとっさに建物に飛び込みます。

中に入ると人の気配は無くひどい状態でした。ふと見ると瓦礫の下にハンカチーフがおちていました。
それはルネがいつも頭に巻いていた青いハンカチーフでした。ユージーンは無言でそれを見つめます。

「早く逃げろ」と声をかけられ、それをポケットに入れて前線に戻ります。

次の日の朝。
ひとりで前線の見張りをするへフロンのところにユージーンが来ます。
タコツボに入り「大丈夫か?」とへフロンに声をかけます。大丈夫じゃないのはあなたでは?と思いますが、
そういえば、へフロンは友達の死に落ち込んでいたし咳もひどかったですね、忘れてました(笑)

返事をしないへフロンにユージーンが「ベイブ!」と愛称で呼べば、「大丈夫」なんて鼻をこしこし。
その手を見てユージンが「手が切れてるじゃないか」と心配するとへフロンは「お前がやったんだよ」

「・・・治療しよう」といってポケットを探るとルネのハンカチが。
少し見つめてハンカチをポケットに戻そうとしますが、すぐに思い直してそのハンカチをへフロンの手に巻いてあげます。
それに気をよくしたのか(笑)へフロンがにっこりして「ベイブって呼んだね」

それに対して「そうか?いつ?」なんて言ってるユージーンはちょっとツンデレかもしれません。

しかし、「ベイブ」って呼ばれたのがそんなに嬉しいか、へフロン(笑)
八つ当たりはするし、ルネにもらったチョコは食べるし挙句はルネのハンカチ巻いてもらうし、
ユージーンに甘えすぎよ、へフロン、お母さんじゃないんだから。

ユージーンはどこか吹っ切れた様子です。
何がきっかけだったのかわかりませんが、ルネの形見とも言えるハンカチでへフロンを手当てした時に、
辛いし悲しいけどそれでも傷ついた誰かを治療する事が自分の使命なんだと気づいたのかもしれません。

そんな2人のじゃれあい(笑)、通常であれば微笑ましい光景です。
だけどここは戦場のしかも最前線にいて、目の前には白い雪にうっすら血の跡があります。
最後のこのカメラワークは何だか深いものがありました。


このエピソード、ユージーンの部分は原作にはありません。
所々、へフロンがドイツ兵のタコツボに落ちたとかウェルシュが負傷して離脱とかのエピソードは原作通りですが、
ユージーンのシーンはおそらくオリジナルだと思われます。
冒頭の「ユージーンに銀星賞を」という話から制作されたのかもしれませんが、普段あまり知られない衛生兵の活躍、
そしてユージーンのほのかな恋と心の葛藤も描いたこのエピソードがシーズン後半すぎのあたりで挿入されたバランスが
すごく良かったのかも。ここまでくるとかなり隊員たちの名前と顔も一致してくるし(笑)

かなり思い入れが強かったせいか(笑)ものすごく長く長くなってしまいました
でも何か書き足りない自分がいたりします。。。思った通りに書けなかったかもしれません。くすん(泣)
それでもここまで読んでくださった方がもしおりましたら、最後まで読んでくださり心より感謝いたします。

Band of Brothers Part Six 衛生兵 後編

2013-07-24 14:36:01 | Band of Brothers
原題:Bastogne



続きです。
夜のシーンが多いので画像がわかりづらいです。
明るめに加工しましたがこれが限界でした。すみません。

夜。
咳き込むへフロンにユージーンが声をかけます。
「へフロン大丈夫か?」
「へフロンじゃないよ呼び方知ってるだろ?」
「エドワード?」
「そんなの尼さんしか呼ばないよ」
「あー・・、モルヒネ持ってる?」
」ないって言っただろ?」と走り去るへフロンに「聞いてないよ・・」と困った顔のユージーン。
何、八つ当たりしてるんだへフロン(笑)何でそんなに機嫌悪いんだー。


それにしてもへフロンのこの荒み具合と言ったらもうびっくりです。
初期のへフロン↓ かわいいのに・・・

最近のへフロン↓何があったへフロン。


ハサミはパーコンテがもってるという情報をゲットしたユージーン、今度はパーコンテを探す旅に出ます。
前線にいるトイの様子を見に行くと、ブーツをはいていませんでした。前回の爆撃でブーツが飛んでいってしまったようです。

「凍傷になっちゃうからちゃんと毎日靴下かえて、足を濡らさないで」とアドバイスに「努力するよ」とトイは言いますが、
前線で物資不足の現状でそれを実行するのはやっぱり難しいかも。

再びハサミを求めて三千里をしているとガルニアに捕まっちゃいます。
「おしっこすると痛むんだよー」とちょっと情けない顔で訴えるガルニアに「今ペニシリンがないから、とにかく水分とってね」
ともはや医療相談所となっているユージーン。「おしっこすると痛いのにー」と水分とるのを嫌がっているガルニア。尿道炎なのね(笑)

どこかで歌を歌いだす隊員。その声を聴いたコンプトンがあわてて「誰が歌ってるんだ」と飛び出してきます。
ガルニアが「やめさせますから」と宥めますがコンプトンは少し神経質になってるようにも見えます。


自分のタコツボに戻って一息つくユージーン。
隊員たちは皆、過酷な環境に身体も心も変調をきたしている感じなのでかなり大変そうです。
「主よ私に慰めを与えてください。人を理解し愛せますように。心から愛せますように。」
そうつぶやくユージーンがとても印象深いです。


野原をはさんで両側の森にお互い潜んでいる状態のバストーニュ。
次の日、銃撃戦がありシスクが負傷します。
痛がるシスクにモルヒネを打とうとすると「足りないんだからいらないよ」と何かかっこいいシスクでした。
町にある救護所に運ぶときついでに血漿を取りに行くからとユージーンも付き添います。

教会が救護所になっていました。
救護所は負傷した兵士でいっぱいでしたが町もドイツ軍に包囲されているので動かせない状態です。


看護師らしき女性がいたので血漿をもらおうと声をかけますが「ちょっと待って」と、負傷した兵士たちを忙しそうに介抱しています。
しばらくしてお酒を持ってシスクのところにきました。「モルヒネのかわりよ」とお酒を飲ませて癒すようにシスクの額に手を当てます。

「こっちにきて」とユージーンに声をかけ血漿や包帯をわけてくれました。
ルネと名乗る女性はユージーンが前線に戻るときに「ショコラよ」とチョコレートをくれました。


前線にもどると中隊が敵の監視所の視察に出発するところだったので、
ついて行こうとするユージーンにマーティンが「今回は戦闘があるから」と制止します。
雪の中、隊員たちが歩いていった方向を見つめひとりじっと待つユージーン。


監視所近くでジュリアンが撃たれます。
へフロンが必死に助けようとしますがドイツ軍が間髪入れずに撃ってくるので近寄れません。
マーティンはやむなく撤退を指示します。へフロンは必ず助けに戻るからと去っていきます。
撤退の途中でなたひとり撃たれ待機していたユージーンがすぐに手当てをします。

中隊に戻り、落ち込むへフロンを心配そうに見つめるユージーン。
視線に気づいたのかユージーンをチラ見するへフロンがちょっと可愛いです(笑)

マーティンは視察の報告をウィンターズさんにします。戦死者が出るといつもウィンターズさんは心を痛めている感じです。

夜。
へフロンが見当たらないのでユージーンがあちこちのタコツボを覗きながら探します。
へフロンはスピナと一緒にいました。生気のない顔をしてスピナにもたれています。
そんなへフロンにルネからもらったチョコレートを渡そうとしますが反応がありません。
もう一度、今度はチョコの紙を剥いてあげて「エドワード」と名前を呼んであげると顔を上げてチョコを受け取ります。

「あいつと約束してたんだ。死んだらお袋に遺品を送るって。でも何も取れなかった。」
激しい銃撃戦だったのでジュリアンを連れて帰ることができなかった事をとても悲しんでします。

へフロンが眠った後、スピナはユージーンに「ルイジアナでは治療師はなんていうの?」と話しかけます。
「トレイテュール。おばあさんは治療師だったんだ。患部に手をかざすとガンでもなんでも治ってたよ。
 よく祈ってた。『患者から取り出した痛みを取り去ってください。』って」
めずらしく自分の話をするユージーン。
そういえばルネも額に手をかざしてしました。ユージーンはおばあさんとルネを重ねたんでしょうね、きっと。

そんな話を聞いていたシスクは「何でおれは衛生兵に選ばれたんだろうな。もうウンザリだよ」と本音をポロリ。
ユージーンに「お前は?」と聞きますがユージーンは何も言いません。
ここで「辛い、苦しい」と弱音をはければ少しは楽なのにね。

完結編に続きます。

Band of Brothers Part Six 衛生兵 前編

2013-07-17 07:47:34 | Band of Brothers
原題:Bastogne


「バストーニュ」です。
このエピソードはすごく人気ありましたね。
私も全エピソードで一番好きな、大好きなエピなんです。

企業で例えると兵隊がSales部隊なら衛生兵はBackoffice、つまり後方支援になります。
Sales部隊がいないと会社は成り立たないと同様に兵隊がいなければ戦争には勝てません。
だけど、彼らを支援するスタッフがいるからこそ彼らは自分の仕事に集中できるのです。

E中隊の将校がユージーンに銀星章を贈りたいと上層部に申請しましたが、それは叶いませんでした。
ダイクが承認しなかったとか(怒)理由はわかっておりませんが、それでもE中隊は間違いなく彼らに感謝し英雄だと思っています。

衛生兵は武器を携帯していません。
(腕の腕章は衛生兵の印で、治療を行う彼らを攻撃してはいけないルールが一応あります。)
ただひたすら隊員たちの治療のために砲弾が飛び交う戦場を駆け回っています。

隊員たちの会話の中で「ユージーンは俺たちを愛称で呼ばないよな」とありました。
いつも隊員たちにすこし壁を作っているその心中はわかるように思います。
兵隊たちの死に一番近いところにいる衛生兵は助けられない無力さに怒り、悲しみます。
兵隊たちと親しくならない事で少しでもそんな悲しみや辛さから自分を守っているのかもしれません。

そんな衛生兵にこの過酷なバストーニュでスポットをあてた今回のエピソード。
助けられない辛さから時には治療を放棄したり、懸命に傷ついた兵士を治療するひとりの女性に心を寄せたり、
ユージーンの心の葛藤が本来ならまだまだ年若い男の子なんだということを彷彿させるのもこのエピソードの人気たる所以かもしれません。

前置きが長くなりましたが、支援もない救護所もない孤立した戦場で常に隊員たちの様子を見に歩き回り物資を調達する、
まるっとユージーンのエピソードです。



氷を砕いてひげをそるウィンターズさん。すごい寒そうです。

物資の不足を報告するためウィンターズさんに報告しようと近寄るユージーンを制止します。
敵の兵士が近くにいました。ちなみにこの兵士トイレのためズボンを下ろしたところをウィンターズに捕まります。
そんな無防備状態で銃を向けられちゃうなんて何かちょっとかわいそう。。。

捕虜として捕えていると将軍たちがやってきます。
ちかくのタコツボで眠ってたニクソンもねむねむで報告します。
「防衛線を見回ったが右翼に501連隊が見当たりません」
バストーニュは人員不足とそのうえ天候が悪いので補給もままならない状態でした。
「前線は死守してね。でも霧が晴れるまで補給はないよ。第1大隊はフォイから撤退したけど、死守してね。」
将軍たちはそう告げると去っていきます。


「やれやれ」と再びひげをそり始めるウィンターズさんにユージーンはやっと本来の目的を果たします。
「包帯と血漿とモルヒネもありません。」そう報告するためにじっと待ってたユージーンでした。
「第3大隊からわけてもらえ。兵隊たちからもありったけかき集めろ」そう指示するウィンターズさん。
補給が無い以上それくらいしか指示ができません。

同じ衛生兵のスピナに調達した物資を渡し在庫状況を確認します。
そこにダイクがやってきます。新しくE中隊に赴任してきた将校です。
「衛生兵2人がひとつのところにいたら危ないだろ?」と文句を言うダイクですが、ユージーン、まるっきり無視(笑)
無視したまま黙々と作業しているので、かわりにスピナが謝ってます。

はさみが無いユージーンはこれからハサミ探しの旅に出ることになります。
ガルニアがいたので「はさみある?」と聞くと「ないよ、それより話があるんだ」とすり寄るガルニアに「足はどう?痛む?」
と心配しながらも「あとでね」と去っていきます。
治療する際にハサミは必需品なのでまずはハサミをゲットしなければなりません。
ちょこちょこ動き回り様子をききながらついでにモルヒネをゲットしていきます。兵士たちは各自救急セットを持っているので、
使っていなければモルヒネもセットに入っているようです。

と、突然砲弾が落ち始めます。
みんなの無事を確かめているとどこからともなく「衛生兵」「ドク」とお呼びがかかります。
砲弾をよけながらひたすら走り回り傷ついた兵士の手当てをするユージーンでした。


「スピナ、誰かと一緒に第3大隊を探して物資をもらってきて」とユージーンに言われへフロンをお供に旅に出ます。
途中迷って誰かのタコツボに落ちたへフロン。何とそこはドイツ兵のタコツボでした。
隊に戻ってそれを笑い話にするへフロン。
みんなが話してるところを遠くから聞いているユージーンはいつも輪の外にいます。


続きます。