明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



被写体から陰影を排除する石塚式ピクトリアリズムは、私の人形の作風との組み合わせで、たまたま偶然だが、日本画調になった。それに乗じてピクトリアリズム(絵画主義)などといっている。元々の本家ヨーロッパ発祥のピクトリアリズムは、手本は印象派の絵画であった。 しかしやってみて判ったことは”現世は夢、夜の夢こそまこと“といった乱歩チルドレンの私であり、自分の外側にレンズを向けず、眉間にレンズを向ける念写が理想、といいながら、夜の夢であるはずのイメージに、自分の外側の、現世の陰影を与え続けて来たことであった。 葛飾北斎は最晩年、私とは逆に陰影、遠近法など西洋の絵画技法を取り入れようとしたが志半ばで亡くなった。 そう思うと私がやろうとしていることは、西洋の宣教師に履かされていたパンツを脱ごうとする試みのように思えてくる。ここまで西洋離れしたモチーフならパンツの跡も残らないだろう。


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