明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



母のホームに行く前に、お菓子でも買って行こうと思って家を出たが、人が出歩く気温ではない。買わずにタクシーに乗ってしまった。次に展示を予定している寺に行ったことがあるといっていたので、和尚様のサインを頂いた本を持って行った。96歳。大分ボケて来たが、幸せだというから何よりである。終わり良ければ全て良しである。 禅師2人の法衣は現在の物とは一部違っていて、どうなっているのか判らず着彩に入れずにいたが、鎌倉時代の彫刻にその部分が写っている写真を見つけた。初個展で私が作ったピアノの鍵盤を数えている少女がとんだトラウマになったが、以来、薮の中で息を潜めている一匹の豹のような目が、お前判ってないな?と見ている気がしてならない。そんな目を、そこまでやったか、と呆れさせたら私の勝ちだと思っている。

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