瀬戸内海より活け締めされた蛸届く。つまり昨日まで生きていた。蛸はフリーペーパーの表紙で、円谷英二を制作したおり、権利の問題で怪獣を使うわけにもいかない。円谷はゴジラ以前、巨大な蛸が東京を襲う、という構想を抱いていたことから蛸を使った。最初に塩や糠でぬめりを取らなければならない。前回、最初こそこれが新鮮な蛸の香りか、と思っていたが、勝どき橋を襲う想定でポーズをとらせ、恨めしげな眼を見ながら撮影するうち、香りが臭みへと変じ、撮影後直に刺身で食すつもりが、食欲なくなり、すぐに茹で、それでも食べる気にならず、しばらく冷凍庫に入れたままであった。同じ轍を踏まぬよう明日には食す予定である。 “独身者の部屋はノックしないで開けるな”というが、私の撮影現場も、できれば完成を待った方が懸命であろう。友人から正月蛸を食べる気がしなくなった、とメール。撮影現場見たらもっと食べる気がなくなるだろう。 毎年恒例の風涛社の忘年会へ行くつもりが、蛸にかまけて欠席。
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