明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



断念した『昇龍図』だったが、ここに来て龍を作ることになるとは。昇龍図としては、私ならではの龍は浮かばなかった。そもそも浮かんでしまって作らざるを得ず、私は何故作ったのか?後から考えるくらいが私の本来である。無学祖元師の袖から金の龍、これなら私ならでは、ということになるだろう。 作家シリーズに転向したのはジャズ、ブルースシリーズの個展で、写真作品を展示したら、被写体もその場に展示しているのに、写真を人間を撮った実写に間違えた編集者がいたことである.随分オッチョコチョイがいたものだが、まだ〝夜の夢こそまこと”な人間という自覚がなかったものの、私が作った、とわかる物を、と浮かんだのが屋根裏に尻はしょりで潜んでいる江戸川乱歩で、翌年作家シリーズに転向.それでもピストル持ってアドバルーンにぶら下がる乱歩を作っても、実写と思う人はいた。その挙句が陰影がなく、袖から龍が顔を出している人物である.ここまで来ればもう安心であろう。



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