明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



午前中、昨日のロケ地を紹介いただいた方に、ロケハンの結果報告と御礼にいく。昨日はあえてカメラを持って行かない、というスカした真似をしたお陰で、これ以上観ていたら悔しくなって来そうなので早々に退散したというのが本当のところである。しかし撮影はともかく、作品への使用許可を直接貰わないと、三島由紀夫へのオマージュ展の場会場に三島に縁があることを知り狂喜したのもつかの間、縁があるからこそ許可が降りなかったという体験が私を簡単には有頂天にさせない。発表できないなら撮らない方がマシである。絶好のシチュエーションだけに憎さ?百倍となろう。そうはいうものの、紹介者は今日も太鼓判を押してくれた。撮影の時は一緒に行こうとまで。なにしろ広大、二回以上は通うことになるだろう。実をいうとついでに谷崎潤一郎に関しても数カット浮かんでいる陰影礼賛。 寒山拾得は、バカボンのパパとレレレのおじさんで充分でないか、などといっていたが、謎なのは寒山と拾得の不気味な笑顔である。例えば西洋でも子供の描き方が発明されるまでは、大人をただ小さく描いたようで気持ちが悪い。寒山拾得も、描いた当人が不気味なつもりで描いていない可能性はあるだろう。しかし私がこれ程気になるのは、この謎の笑いが貢献していることは間違いがない。謎の微笑みという意味ではモナリザ以上ではないか、と私は思う。そもそもモナリザの微笑みのどこが謎なのか、私にはさっぱり解らない。
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『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家たち』 2018年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutube
2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube



『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載10回『劇場の永井荷風』



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