明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



BBキングの何が凄いといって晩年まで衰えを知らなかったことである。 昔ジャパン・ツアーのポスター用にBBを作ったことがある。この時、自分の性質がよく判った出来事があった。当時は、参考資料を見て、実在の人などあまり作ったことがなかった頃である。何故なら何かを見ながら作るというより頭の中のイメージで、架空の人ばかり作っていたからである。デッサンなどまったく苦手で、未だにアイデスケッチすら描かない。制作の資料に当時のライブのビデオ、写真をもらい、それを参考に制作を始めた。当然愛器ルシールも。 ブルースブームが起きたのは私が高校生の頃だが、それまでロック雑誌でブルースミュージシャンといえばBBくらいしか見かけなかった。はたして完成したのは当時のBBでなく、もっと昔のロック雑誌の頃のBBキングなのである。それが人に指摘されるまで気がつかなかった。目で見たものより頭の中のイメージが勝ってしまっていたのである。荒俣宏氏が、白人の大きな船がある島に到着したが、原住民は、そんなものはイメージに無いので、白人が歩いているのに気がつかない。というような話を書かれていたが。おおいにありえる。見えているものがすべてとはいえず、写真になどにそもそも写らない。あの時、すでに私のそういう所は始まっていたのであろう。 そのBB像は御本人に差し上げたが、ステービー・ワンダーにも差し上げる機会があり、後はジェームス・ブラウンとマイルス・デイヴィスだぜ、と思っていたらどちらも亡くなってしまった。

 左右が逆!

没後50年『谷崎潤一郎展』谷崎像出品

神奈川近代文学館 4月4日~5月24日

 

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