姫神様乾燥に入る。乾燥機を使うと室内温度が上がるので使う気がせず、久しぶりにベランダに置いている。離れて見ると、神主と花嫁が並んでいるようである。 それにしても、昼間の晴天の海岸シーンを別にすれば、物語のほとんどが梅雨のドンヨリした風景が舞台なのだが、いいかげんにしろ、というくらいずっと雨が降らない。房総のロケでも、夕暮れを待ち、東ドイツ製の陰鬱に写る妙なレンズを持っていってなんとかこなしたが。その後の東京でも、濡れた樹木を撮影したのは一度きりである。それもあわてて現場に着いた時は晴れている有様である。 曇りもしくは雨が降れば、即撮影に出かけなければならない場所があり、台風に期待している。農家の方々にはもうしわけないが、水の精ともいわれる河童を不細工に描いた呪いかもしれない。姫神様を早急に完成させる必要があろう。
ここの所、色々なお誘いをすべて失礼している。何しろ寝心地を悪くして制作時間を延そう、という状態である。1時間もかからない実家にもまったく帰っていない。母が珍しく風邪をこじらせ食欲がなく、3キロ痩せたという。未だに味がおかしいというが、会ってみたらむしろ3キロ痩せたことが嬉しいようであった。私が知るかぎり母が寝込んだのは、私が小学生の頃の神経痛くらいである。実家は、創作用筋肉が緩んでしまう場所である。しばらく帰る気にはなれない。
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