エアベンダー

　◇エアベンダー（The Last Airbender）

 

　アバターとか言われても、ちょうど、ジェームズ・キャメロンの『アバター』があるし、間が悪すぎる。

　主役も武術はできるんだろうけど、どうにも舞踏にしか見えない。チベット的な装束なのに、名前は英式ってのも違和感があるしね。なんだか古臭い物語をなぞっただけのような、そんな薄っぺらな印象は拭えない。子供らの成長譚だとすれば、２作目から役者を変えるってのもありなんだろうけど、まあそれもね。

　なんにしても、ナイト・シャラマンの一連の作品とはまるきりちがった異世界物で、これまでのような小さな世界観を好んでた観客からは、かなり違和感を持たれたんだろうなあ。

シャッター アイランド

　◇シャッター アイランド（Shutter Island）

 

　宣伝に踊らされ、全然違う映画で愕然としたわ。

　でもまあ、なるほどなるほど、悪夢や幻覚はどうしたところで記憶が媒介するもので、無意識下の自己が、過去の体験と真実のかけらを恐怖や謎の片鱗にして呼び起して、悪夢を終わらせようと葛藤してるっていう物語なわけね。