dm_on_web/日記(ダ)

ダンスとか。

ダンスビエンナーレ TOKYO 2004 (Cプロ)

2004-11-22 | ダンスとか
青山円形劇場。
韓国特集。もちろん期待などしていない。ただ韓国といえばひたすら古いモダンダンスだと思っていたが、もう少し新しいヨーロッパのダンスに執拗に追随しようとする人々がいることがわかって、その点は収穫だった。日本にいる我々の眼からするとちょうど10年古く感じる。94年頃は日本にもまだこういうのを求める風潮があったと思う。それにしてもこの無邪気さはいったい何なのか。自分たちのやっていることに少しも疑いを抱いてなさそうな、不毛なポジティヴさ。ダンサーの質はもちろん高い。
▼朴豪彬/ダンスシアター加頭 『月から来た人々』
Ho-bin Park / Dance Theater CcadoO, People from the Moon
男性2人、女性1人。背景に大きな月が、ゆっくり昇って沈んでいく映像。無機質な音響。様々なヴォキャブラリーを駆使したダイナミックな振付に、「仕種」的なものも織り交ぜつつ、男女の衣装を交換したり、白い粉を撒いたり。基本的にはヨーロッパ風の(バニョレっぽい)スタイルを律儀に反復しているだけだが、パク・ホビンは彼自身いいダンサーでもあり、振付には時折閃くような才気が迸っている気がする。小さな空間の中で部位を縦横無尽に捻るサッカーのような動き。下半身のアクロバティックな動きが床と平行に展開される瞬間。20分。
▼張銀庭 『ウィズアウト・コンサーン』
Eun-jung Jang, without concern
真上からのスポットライトを手鏡で反射させて細い光線を張り巡らす冒頭はちょっと興味を惹かれたが、これまた浅薄にも「ポストモダニズム」をファッションでやっている作品。「偶然」じゃないカニンガムというか、「脱構築」じゃないフォーサイスというか、要するに照明や構成や展開などをただ「グチャグチャな感じ」にしている。ダンサーは男性2、女性2と、ギャラリーから照明をいじったり手拍子を打ったりする人が1。20分。
▼安愛順 『ウォーター、ボデイ、ア・ミス(神話)』
Ae-soon Ahn, Water, Body, a Myth
日本人ダンサーと韓国人ダンサーによる女性デュオ。舞台一面に点々と水の入った様々な器があり、色とりどりの丸いスポットライトで照らされていて、ダンサーは二人とも赤や青のテープを肌に貼っていたりする。目も眩むセンス。舞台を撮影した映像をリアルタイムで映写したり、生きた金魚を床に投げてまた水に戻したりする。振付に見るべきところはなし。22分。
コメント    この記事についてブログを書く
« 上海歌舞団 | トップ | 室伏鴻 Ko & Edge Co. 『始原... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ダンスとか」カテゴリの最新記事