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ダンスとか。

シルヴィ・ギエム&アクラム・カーン・カンパニー 『聖なる怪物たち』

2009-12-18 | ダンスとか
Sylvie Guillem & Akram Khan Company, Sacred Monsters

上野・東京文化会館(大ホール)。
作品の内容とは不釣り合いに会場が大きすぎるし、上演時間もやけに短かったのは字幕がついたために即興の会話が出来なかったからだろうか(ちなみに字幕はフランス語のカタカナ表記が出鱈目で驚いた)。とはいえ『ゼロ度』や『In-I』に比べると、個々のソロがしっかりあってダンス自体は楽しめた。カーンは下半身でステップを打ちながら、通常のカタックとは違って上体をかなりくねらせていて、そのまま加速していくと上半身と下半身が完全に分離して見えて凄かった。ギエムのソロはリン・ホワイミンが作った武術的なもので、普通の人間じゃあり得ないポジションや動線がてんこ盛りになっていて、逆にギエムがK-1なんかに出たらどうなるんだろうなどと考えてしまう。紐で絡み合ったりするデュオはともかく、カタック的な鋭いアーティキュレーションの振付で二人がユニゾンすると、違いが面白くて、どっちを見たらいいのか困った。これなら交互に掛け合いみたいにしてくれた方が楽しめるのに、どうしてユニゾンにするんだろうか。せっかくミュージシャンを袖に従えているんだから、もっとモダンダンス的な空間構成から自由になってもいいんじゃないかと思った。
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