あるSEの業務日報

日報代わりの記録です。

イスラム国へ宣戦布告してしまった安倍内閣~安保法可決。

2015-09-19 17:58:42 | 話題

 参議院で安保法が可決されてしまったが、どう書こうかと一日悩んでしまった。この法律は非常に多岐にわたり、まず違憲か合憲かの、そもそも論と、中国や北朝鮮が攻めてこられるのではという問題。それと中東へ自衛隊を派遣するという問題などがあげられるが、私が一番問題としているのは、60年続いた日米安全保障条約が改定されてしまった事だ。このアメリカと交わされた条約により、よその国が日本に攻めてきた場合はアメリカが助けてくれるのと、同時に日本の自衛隊も一緒に戦うというのが日米安保条約の根幹なわけだが、この条約は日本の領土や領海に限ると明記されていたのだが、今回の法律によってこの領土や領海の制限が外れてしまった。だからよその国が攻めてきた場合において、従来は日本の周りでしか自衛隊を送る事ができなかったのが、それがどこでも派遣できるようになった事だ。条約前に実際に起きた事としてベトナム戦争が有名であり、アメリカは自衛隊の派遣を要請したが、安保という大義名分があったので自衛隊を送らずに済んだ。当然だがとなりの韓国は要請を受けて派遣し、韓国の国民に多数の戦死者を出した。このように日米安保条約のおかげで日本は戦争にならずに済んだ。だが、今日をもって安保条約の制限が事実上撤廃したので、アメリカがその気になれば自衛隊はどこでも派遣できるようになった。もちろん安倍内閣はすぐに派兵する事はないだろう。おそらく来年の参議院選挙までは表立った事は何も起きないはずだ。だが、私はイスラム国の動向がとても気になる。アメリカも日本もイスラム国を正式な国としては認めていないが、実際には国が出来上がっており領土と兵士と金もあるので、現実に激しい戦闘が起きており、あのアメリカですら劣勢に立たされており、イランが戦ってかろうじて拡大を防いでくれており、アメリカはイランとの見返りといて制裁解除をしようとしている。それほどイスラム国が脅威なのだが、不用意にも安倍内閣はアメリカを支援すると公言してしまい、これはイスラム国にとって事実上の宣戦布告であり、可能性としては日本国内のテロはもちろん、外国での邦人による人質などが考えられ、安倍内閣の言っている安保法がより平和な国になるという話は、イスラム国にとっては格好のテロ目標になってしまうだろう。それに来年の参議院選までは動かないだろうと言ったが、イスラム国がアメリカに対して大規模な攻撃をかけてきた場合は、日米安保条約により自衛隊へ要請してくるかもしれない。繰り返すが従来は日本近海に限られていたが、今日から自衛隊はどこへでも派遣できるようになったので、イラクの支援を要請してくる可能性はある。もちろんこの新しい法律でも行えるのは後方支援のみであり、自衛隊が直接イスラム国と戦う事はない事になっていて、アメリカ軍の輸送などを手伝うくらいの事しかできないが、以前書いたように、仮に水や食料しか運ばなかったとしても、強力な武力を持つアメリカ軍を避けて、日本の自衛隊を狙い撃ちしてくるだろう。なぜなら重武装が憲法上許されていないからだ。だから自衛のための武器しか許されていないが、イスラム国はそれを見越して攻めてくるはずであり、自衛隊は補給を絶ってアメリカ軍を孤立させようとするだろう。その場合の自衛隊はアメリカを見捨てて引き返せるだろうか?そもそも待ち伏せされているはずなので、もう引き返す事もできないはずだ。繰り返すが、思い出してほしいのは、今日通った法律は非戦闘地域において正当防衛しか武器の使用は許されていないので、法律では戦闘を想定していない。だがイスラム国の兵士はそんな事は構わず撃ってくるわけで、憲法9条の「交戦権はこれを認めない」の条文が重くのしかかる。結局満足な発泡もできずに、大損害を受けながら逃げ帰るしか自衛隊には道が無いのではないか。あるいは仮に自衛隊の指揮官が応戦したとすれば明確な憲法違反となるので、国内法により裁かれるだろうから、どちらに転んでも自衛隊を派遣したことに、その時の内閣は問われるはずだ。

 このような問題点はまだ他にもたくさんあるので、随時書いていきたい。


新国立競技場計画を迷走させた「5人の男」~計画が独り歩きし競技場は置き去りに。

2015-09-19 04:29:30 | 話題

 AERAに新国立競技場建設までの経緯が書かれており、当初の目的が独り歩きし、最後は般国民には理解不能な物が出来上がってしまった。

 詳しい記事はこちら

 競技場は森喜朗氏が中心になって動いている事は有名な話だが、この記事によると、他にも4人の人物が、なぜ巨大な競技場を必要としていたのか、何がしたかったのかが書かれていて、4年前の大地震がきっかけらしい。つまりシェルターとして避難所にする為の巨大テントとして、また多目的ホールとして競技場のほかに、コンサートとしても使えるようにと、屋根を開閉できるようするなど、いろいろなアイデアが盛り込まれていったようだ。結局、あのとんでもない金のかかる巨大な物になってしまったようだ。

 そして、奇しくも設計したザハ・ハディド氏は期限までに施工業者が現れなかったので断念したとニュースが流れた。あのデザインは通常のスタジアムではなく橋のような橋梁が土台になっているが、建設と土木を融合させる必要があるので、建設会社はなかなか現れないだろうと思っていた。ちなみに建設と土木と言えば、自民党の派閥に昔から関係しており、建設は田中角栄を中心とする派閥と、土木は福田赳夫を中心とする派閥に分かれるが、福田派の流れを組む森元総理は、当然ながら土木が本領なので、スタジアムの建設をザハ・ハディド氏を起用して、土木が割り込んで来たのかなと直感的に思っていた。もちろん本当のところは私にはわからないが、昔から自民党の派閥を知っているので、この競技場の顛末は本当に面白い。