還暦過ぎの阿乱怒論

家庭菜園や工作好きの爺父が日々感じたことを綴る独り言

「井の中の蛙」ならぬ「瓶の中のアサリ」

2010-10-26 21:57:14 | 日記
宮城県の海中の空き瓶で育ったアサリが、大きくなって瓶から出られなくなっているそうだ。
採取した人からの寄付で展示している松島水族館では「一生出られないのは可哀そう」ということで、瓶を割って放流するつもりらしい。

瓶の中で天敵に食べられることもなく気楽に育ったのだろうが、気がついてみたら瓶から出られなくなっていて、「しまった」と思ったんだろうか?
それとも生まれた時から瓶の中にいたのなら、「これが人生だ」と思って一生瓶の中で暮らすつもりだったんだろうか?

この記事を見て思ったのは、現在の子供達とインターネットの関係についてだ。

我々の年代は一般社会での様々な経験をしてきたうえで、インターネットの世界を知ったのだから、怪しげなサイトや常識からかけ離れた記事に対しての判断力はあるつもりだが、実生活での経験を経ずにインターネットの世界に入った子供達にとっては、仮想の世界と現実世界の境界がわからなくなるのではないだろうか。

現実世界と違って、とてつもなく巨大で迷路のような仮想世界に入ってしまうと、誰も注意してくれる人もないままに、変な世界にどっぷりとつかってしまうことが心配される。

集団自殺や、以前にあった「レストランの店長による女性客へのレイプ事件」などはネットの世界に毒された結果としか思えない。

現実世界では変な人と付き合っていると親や周りの人が注意してくれたり、おかしな考え方は友人との交流の中で自覚させられて自然に修正されたりして、自ずから常識というものをわきまえていくものだが、ネットの世界ではそういう機会がない。

「瓶の中のアサリ」のようにネットの知識だけで育った人間が、瓶が割れた時にはどうなるのかを想像すると恐ろしい。





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