夢中人

sura@cosmic_a

映画「ユリゴコロ」で現れた感情グラフ。小さな幸せをコツコツと。

2020年03月28日 | 映画
こんにちはsuraです。
今日は、映画「ユリゴコロ」の感想を書きたいと思います。

最初にこちらの↑ジャケット写真を見た時に、この3人の関係は何なんだろうと思いました。この感じから恋愛ストーリーなんだろうなと思って視聴しました所、そうではなく、この3人はもちろんなんですけど、他の人物達との関係性や状況が徐々にわかっていくんです。感想を一言でいうと「胸が締め付けられた」に限ります

主人公の名前は美紗子。始まりは感情の無い世界。子役さんから出てくるんですけど、陰鬱で未来なんて無い世界観。映画が始まって30秒かかったでしょうか、すでに話に入り込んでいて、自分の感情も陰鬱で無です
段々と美紗子も大きくなっていって、少々光が見えてきたのかな?と思いつつも、本人の感情は無。だから自分の感情も無
タイトルの「ユリゴコロ」というのは、「心のよりどころ」の聞き違いらしく、成長を重ねていくと、心のよりどころを見つけるのですが、その心のよりどころが光が無いというか、陰鬱なんです。
でも、美紗子も普通に成長していって、学校に行き就職していくんです。そんな普通の場面を見るというのも感情移入に繋がっていくんです。
すでに、どっぷりと自分の心は映画の中そして美沙子に友人ができるんですけど、その友人も陰鬱で、友人は自分を傷め付けることがユリゴコロの女の子なんです。
二人で傷め付け合いながら夢を語っているシーンなど、疑似体験にしたって、お先真っ暗この状況でどう話を繋げていくのか、先の話がよめない状態。
美紗子のユリゴコロによって登場人物は入れ替わり立ち代わり。

そんな美紗子が、ある日街角で「あなた」会うんです。「あなた」は洋介。洋介も陰鬱を背負った男。この洋介に出会ってから美沙子に光が差しだすのです。また、洋介にもです。その光は一筋から二筋と、ゆっくりと増えたいき、温もりも感じ「幸せ」という言葉さえ過るようになりました。
二人は結婚をし、小さいけれども十分な家で暮らし始め、洋介にも仕事が決まりました。二人でコツコツと幸せを積み上げてきました。
この辺りの場面が上がり感情ピークでそれまでが闇で、感情グラフが底辺で、横ばいどころか下がっていくばかりでお先真っ暗、先なんて無い、無の状態だったから、ここまで感情が上がったことが奇跡のようなんです
このささやかな幸せが沁みるんです。それまで無だったから、なんでもない小さな幸せが沁みて沁みて、子供もいて、この小さな幸せが続いていくんだろうと思っていた矢先に、過去の美沙子のユリゴコロが現れたんです自分の感情グラフも上がりピークからジワジワと下がっていく
映画『ユリゴコロ』予告編

この話には、完全に感情を持って行かれました。無から始まり、感情ピークがやってきて、そして感情下り坂。。。
けれども、あの細やかだったけれども小さな幸せが支えになるんですね。コツコツと積み上げてきた幸せ。幸せってなんだっけ?血の繋がりってなんだっけ?
ラストシーンは、あの家族が暮らしていた家。細やかだったけれども小さな幸せがあったあの家でした。

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