夢中人

sura@cosmic_a

おくりびと

2008年11月13日 | 映画
おくりびと」を観ました。
この映画は、ハンカチなしには観れないお話でした。
主人公の仕事は「納棺師」。この「納棺師」というのは始めてきいたような気がします。
この映画のポスターには「きれいになって逝ってらっしゃい」とありました。
いわゆる美容師さん的なお仕事なんですね。
「師」という文字がつくだけにそれは「技」でした。
ご遺体を、あの世に逝く準備として、きれいに身体を拭き、そしてお着替えをして
お顔を整えお化粧をする。
そのシーンがすごく涙が出てくるんですよ。
なんででしょう?。。。きっと「愛」だからでしょうね。

人はこの世に生まれてきて、それぞれにさまざまな人生があって、いろんなことを感じて、
そして死んでいく。
別の世界に旅立っていくんですね。そんな旅立ちにも身支度があるんです。
それを手助けしてくれるのが納棺師ということなんですね。

最近、演劇やこういうドラマを観て思うことがあるんですよ。
人の人生って、本当にスピリチュアルなんだなって。
この「おくりびと」の主人公は、最初はオーケストラのお仕事をしていたのだけれど、
いろいろ事情があり、それを辞めて、都会から生まれ故郷に戻って生活を始めるんです。
生活をするにはやっぱりお金が必要であり、また、チェロの多額の借金もあるみたいで、
急いで仕事を探しにいくんです。
そして、たまたま広告で見た求人欄。よく意味もわからず面接をして、その場で採用。
どんな仕事かは経験しながら理解していく。
いろんなことがあるんです。いろんなことが。
いろんなことがある中で、主人公の彼は「納棺師」という仕事に誇りをもつんです。
なぜ彼は生まれ故郷に戻ったのか。なぜ彼は「納棺師」という仕事に出会ったのか。
なぜ?・・・なぜ。そんな疑問がでてきました。
これって、ドラマとしてつくられているからそう思うのではなくて、普通に生活している
全ての人々に共通する疑問ですよね。
なぜここに生まれてきたのか、なぜこの仕事をしているのか、なぜこの人と出会ったのか。。。。
最近観るドラマはそんなことを感じさせてくれます。そして、人は、生きていくのに目標を持つんですね。
目標はなんでもいいんだと思います。
以前、お母さんが子供のためにテレビを買ってあげる映画を観ました。
その家は、お金持ちではなく、そのお母さんはその目的のために一生懸命に働くんです。
そして、子供の為にテレビを買ってあげるんです。
その「テレビを買う」という目標をたてて、買ってあげるまでの間に、そのお母さんには
いろんなことがあるんです。さまざまないろんなことが。
このいろんなことがあるのがドラマなんでしょうね。
このいろいろなことをどう受け止めるのか、どう感じるのか、そして、どう学ぶのか。
人生とは、「なぜ」の疑問と、そしてやっぱり自分は「どう」なのかということなのかな。
お話とはやはり「鏡」なんですね。
お話を知っていくことの大切さを改めて思います。
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