スピーカーのインピーダンスの前に、コモンモード・チョークについて、もう一度考えて見ましょう。これはスイッチング電源のなどによく使われているノイズフィルタですね。、要は巻き線比が1:1のトランスなのですが、青矢印で示すノーマルモード電流は、行きと帰りの電流によって発生する2つのチョークコイルの磁束が打ち消しあって磁束がゼロとなりインピーダンスがゼロになります。つまりノーマルモード電流にとっては、単なる銅線を通過するのと同じことです。
これに対して、赤矢印で示すコモンモード電流(コモンモードノイズ)はチョークコイルの発生磁束を2倍に増加させることになり、チョークコイルは非常に大きなインピーダンスとなって電流は流れにくくなります。つまりインピーダンスは磁束が担っているということですね。
【スピーカーのインピーダンス】
では次に、スピーカーのインピーダンスを考えてみましょう。等価回路のRは巻き線抵抗(8Ω、6Ω、4Ω)です。
スピーカのコイルに交流電圧が印加されると、電流が流れコイルの周辺に磁束が発生します。その空間には永久磁石よる静磁界が存在するので、反発と引張によりコイルに力が発生し、その力を受けてコーン紙が変位します。
ここでコイルの発生磁束と永久磁石の磁界の関係を考えてみます。コイルに生じた磁束が永久磁石の磁界と干渉して力を発生するのですから、このことは磁束エネルギーが力に変換されたことになります。磁束が力に変換されるということは、その力に相当する磁束が静磁界と打消し合って消滅したと考えられます。
つまりコイルが磁束φを発生したとすると、磁石の静磁界のφ相当分と打ち消し合い、それによりコイルの磁束φもゼロになっているということです。その消えた磁束エネルギーが力に変換されてコーン紙を動かしているわけです。
コイルの発生磁束がゼロになっているということは、もはやコイルはインダクタではなく一本の銅線です。つまり電力消費をするのは巻き線抵抗R(8Ω等)のみとなります。つまりスピーカー全体を捉えれば、ボイスコイルの存在に惑わされることなく、8Ω(6Ω、4Ω)の抵抗とみなせばよいことになります。
例えばパワーアンプの出力電力を計算する場合は、出力電圧の最大値が20Vであるならば、(20/8)2×8=50(W)と計算できます。
関連記事:スピーカーのインピーダンスを考える② 2011-07-29
これに対して、赤矢印で示すコモンモード電流(コモンモードノイズ)はチョークコイルの発生磁束を2倍に増加させることになり、チョークコイルは非常に大きなインピーダンスとなって電流は流れにくくなります。つまりインピーダンスは磁束が担っているということですね。
【スピーカーのインピーダンス】
では次に、スピーカーのインピーダンスを考えてみましょう。等価回路のRは巻き線抵抗(8Ω、6Ω、4Ω)です。
スピーカのコイルに交流電圧が印加されると、電流が流れコイルの周辺に磁束が発生します。その空間には永久磁石よる静磁界が存在するので、反発と引張によりコイルに力が発生し、その力を受けてコーン紙が変位します。
ここでコイルの発生磁束と永久磁石の磁界の関係を考えてみます。コイルに生じた磁束が永久磁石の磁界と干渉して力を発生するのですから、このことは磁束エネルギーが力に変換されたことになります。磁束が力に変換されるということは、その力に相当する磁束が静磁界と打消し合って消滅したと考えられます。
つまりコイルが磁束φを発生したとすると、磁石の静磁界のφ相当分と打ち消し合い、それによりコイルの磁束φもゼロになっているということです。その消えた磁束エネルギーが力に変換されてコーン紙を動かしているわけです。
コイルの発生磁束がゼロになっているということは、もはやコイルはインダクタではなく一本の銅線です。つまり電力消費をするのは巻き線抵抗R(8Ω等)のみとなります。つまりスピーカー全体を捉えれば、ボイスコイルの存在に惑わされることなく、8Ω(6Ω、4Ω)の抵抗とみなせばよいことになります。
例えばパワーアンプの出力電力を計算する場合は、出力電圧の最大値が20Vであるならば、(20/8)2×8=50(W)と計算できます。
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