紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

昨日の続き…ハンク・モブレー・クインテット

2008-02-27 23:18:17 | ジャズ・テナー・サックス
さくさくと、昨日の続きいっちゃいましょうね。

4曲目「スターティン・フロム・スクラッチ」…本作品中、一番「モブレー」がブロウして、気合が乗るトラック。
「ブレイキー」のザクザク、ドカンと煽りの入ったドラムスも燃える。
二人に触発されて、「ファーマー」のトランペットもかなり激しい演奏で、こいつも珍しく燃えていやがる。
挙句にサイド演奏では、「シルヴァー」まで、廻りをファイトさせて、自らのソロに入ると早弾きのタッチで自分自身を鼓舞する。
でも、でも…やっぱりこう言う演奏になると、「ブレイキー」は最高だね!
この人のスティック捌きで、周りが用意ドンで爆発するんですよ。
激しい演奏に乾杯したいね!

5曲目「ステラ・ワイズ」…非常にオーソドックスな4ビートで序奏がなされ、「シルヴァー」のアドリブ演奏と、バックサポートの「ブレイキー」のブラッシュが、格調高く冴えています。
「モブレー」のソロは、ここでもかなり良い出来で、吼え過ぎない、丁度良い頃合でシャウト&ブロウするのが、通好みの彼らしい所以でしょう。
礼節を重んじる「ファーマー」のトランペット…彼もシャウトギリギリで寸止めしてくれるので…かなりハイセンスですねぇ。
このメンツは、下品と上品の境目を熟知していて、決して下世話に成り下がらないギリを分っていて演奏するんです。
燻し銀の演奏家達です。

ラスト曲「ベース・オン・ボールズ」…表題通り、ベースをフューチャーしている曲で、序奏は渋く渋~く「ワトキンス」のベース・ソロ演奏から始まる。
受けるのは「シルヴァー」で、ブルース臭さぷんぷんの、十八番的な演奏で曲を飾り付けてくれます。
「モブレー」もとてもブルージーな雰囲気を醸し出していて、うねるフレーズを効果的に使って、ブルースとはこんなもんだよと、主張する。
「ファーマー」は抑制した、お得意の自己表現で、見事なサポートぶりを発揮するんです。
最後までしっかりと良い仕事をやってくれる方々です。

余談ですが、このアルバムのオリジナル盤(LP)は、ブルーノート1500番台の中で、最も高額な相場で取引がなされているとの事らしいです。
当時、余り売れなかったんでしょうが、本当に良い物は、時が経ってから分るんでしょうねぇ。
通には堪らない魅力の好アルバムなんですね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿