紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

祝&感謝!ブログ開設1周年!!…ライヴ・アット・バードランド~ジョン・コルトレーン

2008-01-28 22:10:55 | ジョン・コルトレーン
皆さん、こんばんわ。

実は…1月27日で(本当は昨日だったのですが)、この「紫のオルフェ」と言う、稚拙なブログを開設してから、丁度1年経ちました。

その間、多くの方々にご訪問とコメントを頂戴致しまして、又、見辛い、或いは、失礼な事も多々有ったと思いますが、そう言う時には、叱咤・激励等も頂き、何とか続けて来られた事、皆様のおかげと思っています。
本当にありがとうございます。

2年目は、昨年以上にマイペースでの更新になるかも知れませんが、飽きずにご閲覧頂ければ、幸いです。
今後も宜しくお願いします。

そんな訳で、今日は皆様に感謝の意を表して、「ジョン・コルトレーン」のアルバムより、飛切りの一枚を選択して、解説(紹介)致したいと思います。

アルバムタイトル…ライヴ・アット・バードランド

パーソネル…リーダー;ジョン・コルトレーン(ss、ts)
      マッコイ・タイナー(p)
      ジミー・ギャリソン(b)
      エルヴィン・ジョーンズ(ds)

曲目…1.アフロ・ブルー、2.アイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー、3.ザ・プロミス、4.アラバマ、5.ユア・レディ

1963年10月8日(1、2、3) 1963年11月18日(4、5)

原盤…impulse A-50  発売…ワーナー・パイオニア
CD番号…32XD-588

演奏について…1曲目「アフロ・ブルー」…1曲目から、ライヴでありながら、「コルトレーン」カルテットがいきなりのベスト・パフォーマンスの演奏をする。
「コルトレーン」から、ソプラノ・サックスでのテーマ掲示がなされると、それを受けて「マッコイ・タイナー」が、モード・ピアノの規範的なコードを、雨霰の様に鍵盤に敲きつけて、真にグレイトなピアノ演奏をしてくれます。
サポートする「エルヴィン・ジョーンズ」のドラミングも相変わらずの絶好調で、ガツン、バキン、ドシャーンとシンバルを敲き、ドスン、ズドン、とバスドラを蹴り捲る。
まじで、パワフル・ドラマーの真骨頂です。
その後の「コルトレーン」の演じるアドリブ…いや、いつも言っていてしつこいが…もはやカデンツァと言うべき、超絶のアドリブ・ソロが、音となって会場を縦横無尽に駆け巡る。
インディアナ風のテーマが、モードとフリーの間を行き来する様に…この音(演奏)は、精霊が飛び廻る時の羽音なのか?
いずれにせよ、天上から聴こえてくる神の声の様に聴こえる。
最初から、エンジン全開、手抜き一切無しの、この至高のカルテットの名演を聴いて下さい。

2曲目「アイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー」…「ジョン・コルトレーン」と言う、不世出の天才アーティストの多くの芸術(演奏)の中でも、屈指の名演とされるトラック。
バック陣は、ブロック・コードで伴奏する「マッコイ」と、地味~っぽく見えて、実は目立っている、ガッツリ・ドラムスを敲く「エルヴィン・ジョーンズ」と、実直にリズムを刻む「ジミー・ギャリソン」を従えて、「コルトレーン」が、テナー・サックスで奏でる、長大なスーパー・カデンツァ。
このスーパー・カデンツァ…これは、ジャズと言うカテゴリーのみならず、音楽と言う芸術の歴史の中でも、群を抜く素晴らしいアドリブ演奏です。
超絶技巧で、吹き続ける「コルトレーン」の演奏に…きっと、「音楽の神」を見つける方もいらっしゃるでしょう。
最高のバラード&アドリブです。

3曲目「ザ・プロミス」は、モードで演る、ハードボイルドなブルーズです。
序奏では、モード・ジャズの申子「マッコイ」が、華麗でセンシティブなピアノ・アドリブで曲とメンバーを引っ張って行きます。
それ以上に、コンボを盛り上げているのは、やはり「エルヴィン」のドラミングでしょう。
パワフルでありつつ、精神も強固で、皆を煽り、ファイトさせながらも、少しだけ客観的に全体を見渡す、冷めた(冴えた)己を常に持った、グローバルな演奏をし続けてくれるのです。
終盤では、またまた「コルトレーン」が、ソプラノ・サックスで、シャウトと流麗さを兼ね備えた、絶唱の様に…目まぐるしく色が変わる様に、速射砲の如くのフレーズを繰り出し…我々をハイな気持ちにトリップするのです。

4曲目「アラバマ」…この曲はライヴではなく、スタジオ録音なんですが、まじに良い演奏です。
この曲では、「コルトレーン」が、テナー・サックスで、超名盤「バラード」や「クレッセント」に通ずる、乾いたイメージ…つまり甘くない、大人の演るブルース調のバラード演奏がなされています。
バック陣では、静かに…、しかし内面で激しく燃える「エルヴィン」のドラムが、深く、重く、そして厚く敲かれて…「コルトレーン」の名演奏を、後押しします。

5曲目「ユア・レディ」…「コルトレーン」が、ソプラノ・サックスを使用し、明るめの音調で、軽やかに早い運指でアドリブを決めます。
至高のカルテットのリズム・セクションもいつも通りで、重厚に曲を彩る「エルヴィン」と、分厚いベースで礎を作る「ギャリソン」の二人の出来が抜群です。
「マッコイ」は、この曲ではあまり弾かずに、ポツンポツンと伴奏に加わります。
多分、彼の気持ちでは、ピアノ・レス・トリオで、「トレーン」が自由に吹くのを、そっと見守る様な演奏をしているんでしょう。

いずれにせよ、5曲全てが全くの手抜き無しで…皆様も史上最高のカルテットの素晴らしい演奏を聴いて下さい。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おめでとうございます (pooh)
2008-01-29 06:11:11
ブログ1周年おめでとうございます。
これからも、豊富な音楽の話題、期待しています。
がんばってください~。
コルトレーンの「アイ・ウォン・トゥー・トーク・アバウト・ユー」 大好きです。一番好きかもです。
この演奏は特によさそうですね。
返信する
コメントありがとうございます。 (えりっく$Φ)
2008-01-29 22:09:12
poohさん、コメント&激励…ありがとうございます。
「コルトレーン」の「アイ・ウォント~」…まじに良いですよねぇ。
私も大好きです。
これからも、コメントお待ちしております。
返信する

コメントを投稿