紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

この1枚も渋いでしょう…ハンク・モブレー・クインテット

2008-02-26 22:10:52 | ジャズ・テナー・サックス
今日もまたまたブルー・ノートの渋い1枚を紹介しちゃいましょう。
リーダーの「ハンク・モブレー」の作品と言うよりは、バックに入る演奏陣の「ジャズ・メッセンジャーズ」メンバーの演奏を聴くアルバムと言った方が良いかもしれない。
それぐらいバックのメンバーの演奏が行けてるんです。

アルバムタイトル…ハンク・モブレー・クインテット

パーソネル…リーダー;ハンク・モブレー(ts)
      アート・ファーマー(tp)
      ホレス・シルヴァー(p)
      ダグ・ワトキンス(b)
      アート・ブレイキー(ds)

曲目…1.ファンク・イン・ディープ・フリーズ、2.ワム・アンド・ゼイア・オフ、3.情事の終わり、4.スターティン・フロム・スクラッチ、5.ステラワイズ、6.ベース・オン・ボールズ

1957年3月8日録音

原盤…BLUE NOTE 1550  発売…東芝EMI
CD番号…TOCJ-6487

演奏について…1曲目「ファンク・イン・ディープ・フリーズ」…いかにものブルー・ノート特有のマイナー・チューンで、各人のユニゾン演奏から、全員が戦闘モードに入る。
トップ・バッターは「アート・ファーマー」だが、彼にしては中々鋭いトーンでキチッとしたアドリブを演っていて…やや燻しを加えた「リー・モーガン」の様な演奏が、まんまBNの世界感を表現している。
その後、「シルヴァー」がファンキー臭さぷんぷんの、待ってましたのアドリブを演ってくれて全員の乗りも佳境へと進む。
「ダグ・ワトキンス」のソロも決まり物だし、ラスト近くで、リーダー「モブレー」の暖系のトーンで渋く吹き通すソロも聴き応え充分です。
勿論は〆は全員でまたまたユニゾン演奏で纏めます。
1曲目からブルー・ノートの桃源郷へようこそです!!

2曲目「ワム・アンド・ゼイア・オフ」…ノッケから「モブレー」が早めのパッセージですいすいと吹く。
相変わらず歌心溢れる、優しいフレーズのソロが魅力的です。
受ける「ファーマー」のソロも素敵で、とてもリリカルで、スウィンギーな感覚にセンスを感じます。
ところで、この2曲まで、自己主張を殆どせずに、敢えてバックに徹する「ブレイキー」の推進力抜群のドラミングが、裏聴き所ナンバー1です。

3曲目「情事の終わり」…タイトルもエロいが、曲&演奏は最高!!!
倖田來未じゃないけど、正にエロカッコイイいいんです。このアルバムぴか一の出来栄えです。
何と言っても「モブレー」の男の色香、哀愁、そうです、「ダンディズム」がぷんぷんの、スターティングでのアドリブ・ソロが最高なんです。
それにも増して「ファーマー」の渋い、ややクールでインテリジェンスぱしぱしのソロもすごいです。
「シルヴァー」のソロも情緒的で秀逸。
正しく最高のバラード演奏です。

後半3曲は明日紹介します。
お楽しみに………。。。


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2 コメント

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チェット・ベイカーの演奏で。 (加持顕)
2008-03-02 04:20:16
こんな時間に起きてます(笑)。

「ファンク・イン・ディープ・フリーズ」は、晩年のよれた(笑)チェット・ベイカーがよく演奏してました。なので私、気になってこのアルバムを購入。

「情事の終わり」、アート・ファーマーのミュート・ソロが白眉だと思うのですがいかがでしょう?
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情事の終わり…最高っす! (えりっく$Φ)
2008-03-04 23:27:08
このアルバムのこの曲…私の敬愛するジャズ評論家の内の一人、「寺島靖国」氏の本(コメント)から拝借させて頂ければ、この1曲(だけで)買いの一枚(アルバム)と言えますね。
実際は他の演奏も良いのが有りますが…。

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