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今日は数年に一回ぐらい聴きたくなる、濃くてそして渋い、だけどロマンティックなミンガスの異色アルバムを紹介しましょう。
曲調や流れから行くと、「ミンガス節」全開と言う訳ではなく、「直立猿人」や「道化師」と似てる部分もありこそはすれ、ちょっと毛色の違う作品であります。
どこが違うのかと言うと、ミンガスのバーバリズムだけでなく、スペインのフラメンコが入って、かなりエキゾチックで、エロスのエッセンスも入った、ロマンティックな曲に仕上げている所が、大きな差異でしょう。
アルバムタイトル…メキシコの思い出
パーソネル…リーダー;チャールス・ミンガス(b)
ジミー・ネッパー(tb)
カーティス・ポーター(as)
クラレンス・ショウ(tp)
ビル・トリグリア(p)
ダニー・リッチモンド(ds)
フランキー・ダンロップ(per)
イザベル・モレル(castanets)
ロニー・エルダー(voices)
曲目…1.ディジー・ムード、2.イザベルズ・テーブル・ダンス、3.ティファナ・ギフト・ショップ、4.ロス・マリアッチス(街の楽師たち)、5.フラミンゴ
1957年7月~8月 録音
演奏(曲)について…お薦め曲ナンバー1は、誰がなんと言っても2曲目の「イザベルズ・テーブル・ダンス」です。
フラメンコを題材にした曲で、カスタネットとヴォイスの掛け声によって、エキゾチックな序章が始まり、最初はミンガスのボウイングでベースが奏でられ、その後野太いベース音に、ネッパーのトロンボーンや、ポーターのアルトなどがラテン臭さを纏いながら絡みついて来て、分厚いサウンドを奏でる。
しかし、普段のミンガスならその分厚いサウンドで押し通すのだが、今回は緩急と静寂をつけて、変化をもたらすところがにくい。
例えば、リリカルなピアノをトリグリアが弾いたり、カスタネットとヴォイス、そしてベース音のみで、色っぽく数小節進行させたりして、非常に飽きさせない内容となっていて、曲の起承転結もハイセンスにまとまっている。
いずれにせよ、ミンガスの音楽性の豊かさと、奥行きの深さが分かる演奏です。
次いでは、このアルバム中、前曲と肩を並べる大作の4曲目「ロス・マリアッチ」も素晴らしい。
ここでも、ラテン調のピアノをトリグリアがかましたり、一転ホーン・セクションが吼えて、叫んで、又、物悲しいソロに戻ったりと、曲が良い意味で一筋縄では終わらないのである。
勿論、リーダーのミンガスはいつもと同様、分厚いベースをぐいぐいと弾き、メンバーを煽り高揚させる。
しかし、この盤では、ただ高揚させるだけでは無く、抑えた静寂の部分をあえて聴かせると言う、綿密な?計算もなされているのも見事です。
この2曲は、ミンガスの粗暴さと、哀愁の両方を兼ね備えた名作と言えます。
5曲目は上の2曲を更に凌駕する哀愁のバラード曲で、いやー余りにもミンガスらしくないので、ちょっと複雑な心境になってしまう。
しかし、本当に良い曲で、特に「ショウ」の抑えたトランペットと、叙情的ピアノを終始弾く「トリグリア」の両者は素晴らしい演奏で、この静寂のバラードを彩っています。
オープニング曲「ディジー・ムード」は、いかにもミンガス色が濃い感じで、まじ納得です。
少し洗練された、「直立猿人」と言えば分かり易いかな?
しかし、全曲を通じて思うのだが、「ミンガス」節も勿論、随所にあるのだが、彼の生涯作品の中でも、指折りのロマンティックなエッセンス満載のアルバムで、是非、皆さんにも「異色のミンガスアルバム」として一聴して頂きたい。
曲調や流れから行くと、「ミンガス節」全開と言う訳ではなく、「直立猿人」や「道化師」と似てる部分もありこそはすれ、ちょっと毛色の違う作品であります。
どこが違うのかと言うと、ミンガスのバーバリズムだけでなく、スペインのフラメンコが入って、かなりエキゾチックで、エロスのエッセンスも入った、ロマンティックな曲に仕上げている所が、大きな差異でしょう。
アルバムタイトル…メキシコの思い出
パーソネル…リーダー;チャールス・ミンガス(b)
ジミー・ネッパー(tb)
カーティス・ポーター(as)
クラレンス・ショウ(tp)
ビル・トリグリア(p)
ダニー・リッチモンド(ds)
フランキー・ダンロップ(per)
イザベル・モレル(castanets)
ロニー・エルダー(voices)
曲目…1.ディジー・ムード、2.イザベルズ・テーブル・ダンス、3.ティファナ・ギフト・ショップ、4.ロス・マリアッチス(街の楽師たち)、5.フラミンゴ
1957年7月~8月 録音
演奏(曲)について…お薦め曲ナンバー1は、誰がなんと言っても2曲目の「イザベルズ・テーブル・ダンス」です。
フラメンコを題材にした曲で、カスタネットとヴォイスの掛け声によって、エキゾチックな序章が始まり、最初はミンガスのボウイングでベースが奏でられ、その後野太いベース音に、ネッパーのトロンボーンや、ポーターのアルトなどがラテン臭さを纏いながら絡みついて来て、分厚いサウンドを奏でる。
しかし、普段のミンガスならその分厚いサウンドで押し通すのだが、今回は緩急と静寂をつけて、変化をもたらすところがにくい。
例えば、リリカルなピアノをトリグリアが弾いたり、カスタネットとヴォイス、そしてベース音のみで、色っぽく数小節進行させたりして、非常に飽きさせない内容となっていて、曲の起承転結もハイセンスにまとまっている。
いずれにせよ、ミンガスの音楽性の豊かさと、奥行きの深さが分かる演奏です。
次いでは、このアルバム中、前曲と肩を並べる大作の4曲目「ロス・マリアッチ」も素晴らしい。
ここでも、ラテン調のピアノをトリグリアがかましたり、一転ホーン・セクションが吼えて、叫んで、又、物悲しいソロに戻ったりと、曲が良い意味で一筋縄では終わらないのである。
勿論、リーダーのミンガスはいつもと同様、分厚いベースをぐいぐいと弾き、メンバーを煽り高揚させる。
しかし、この盤では、ただ高揚させるだけでは無く、抑えた静寂の部分をあえて聴かせると言う、綿密な?計算もなされているのも見事です。
この2曲は、ミンガスの粗暴さと、哀愁の両方を兼ね備えた名作と言えます。
5曲目は上の2曲を更に凌駕する哀愁のバラード曲で、いやー余りにもミンガスらしくないので、ちょっと複雑な心境になってしまう。
しかし、本当に良い曲で、特に「ショウ」の抑えたトランペットと、叙情的ピアノを終始弾く「トリグリア」の両者は素晴らしい演奏で、この静寂のバラードを彩っています。
オープニング曲「ディジー・ムード」は、いかにもミンガス色が濃い感じで、まじ納得です。
少し洗練された、「直立猿人」と言えば分かり易いかな?
しかし、全曲を通じて思うのだが、「ミンガス」節も勿論、随所にあるのだが、彼の生涯作品の中でも、指折りのロマンティックなエッセンス満載のアルバムで、是非、皆さんにも「異色のミンガスアルバム」として一聴して頂きたい。
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