ようやく「押入れのちよ」を図書館で借りられたと思ったら、次の日に図書館から「予約されていた千年樹が入りました~」と連絡を受けました。こんな事もあるもんだ(笑)
「押入れのちよ」は短編集ですが、一作目の「お母さまのロシアのスープ」は、以前「異形コレクション」という作品集で読んでいたお話でした。まさか荻原さんの作品だと思ってもみなかったからビックリ。そうか~、だからこんなに悲惨な状況を哀愁漂うユーモアで描いていたんだ、と納得でした。表題作にもなっている「押入れのちよ」も哀しい幽霊のお話ですが、荻原節とも言うべきユーモアに包まれて、悲惨な過去も主人公の置かれているてんぱった状況も穏やかに描かれて、ほっとするくらいでした。
先に「千年樹」を読んだのですが、うーん、どうも形が定まらないというか、作風が落ち着かない印象が強いです。木にこめられた人間の様々な生き様や想いが書かれているのですが、ありきたりで響いてこなかったです。「色んなタイプの作品を生み出す」というと聞こえが良いんですが、もっとこれが荻原節だ!という作風を確立して欲しい気持ちです。私の中では、「四度目の氷河期」が荻原節の決定版だと思うのですが、「明日への記憶」が映画化されてヒットしたから、また真摯な作風に傾いてしまったのかしら?それよりも、荻原さん独特のユーモアで包んだ作品の方が読みたいのですけどねぇ。
「押入れのちよ」は短編集ですが、一作目の「お母さまのロシアのスープ」は、以前「異形コレクション」という作品集で読んでいたお話でした。まさか荻原さんの作品だと思ってもみなかったからビックリ。そうか~、だからこんなに悲惨な状況を哀愁漂うユーモアで描いていたんだ、と納得でした。表題作にもなっている「押入れのちよ」も哀しい幽霊のお話ですが、荻原節とも言うべきユーモアに包まれて、悲惨な過去も主人公の置かれているてんぱった状況も穏やかに描かれて、ほっとするくらいでした。
先に「千年樹」を読んだのですが、うーん、どうも形が定まらないというか、作風が落ち着かない印象が強いです。木にこめられた人間の様々な生き様や想いが書かれているのですが、ありきたりで響いてこなかったです。「色んなタイプの作品を生み出す」というと聞こえが良いんですが、もっとこれが荻原節だ!という作風を確立して欲しい気持ちです。私の中では、「四度目の氷河期」が荻原節の決定版だと思うのですが、「明日への記憶」が映画化されてヒットしたから、また真摯な作風に傾いてしまったのかしら?それよりも、荻原さん独特のユーモアで包んだ作品の方が読みたいのですけどねぇ。
あー良かった、ようやく訳が判りました・・・って、ちゃうやん!(笑)
「作風が幅広い」で押すなら、最終的には筒井康隆さんみたく極めてしまって欲しいです。でも、荻原さんのだけの個性というのを極めて欲しいなぁー、と「四度目の氷河期」を読んで感動した私としては、思っちゃうんですよ。