電子図書の普及や、相次ぐ書店の経営不振による倒産や、ネット販売の売上げ激増など、「本を売る」事が大きく変化しているいま、こうやって作家さんからメッセージを発信するのは、良い事だと思います。
国民が、広く知識や精神の豊かさを得られるよう務めるのは、国の重大な福利厚生の役目だから、やっぱり国がこれからの状況に即した対応をするべきなんだと思います。
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図書館貸し出し猶予を…小説家が巻末にお願い : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)より引用
気鋭の小説家、樋口毅宏(たけひろ)さん(39)が、25日発売の「雑司ヶ谷R.I.P.」の巻末に、公立図書館での貸し出しを、新刊の売れ行きに影響が大きい刊行から半年間、猶予するよう求める一文を掲載した。
図書館がベストセラーを大量購入して貸し出す現状については、複数の作家が「無料貸本屋」と異議を唱えてきたが、作家が自著に、このような一文を載せるのは「おそらく前例がない」(版元の新潮社)という。
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新刊が出て、それを躊躇無く買える身分ならいいけど、倹しく生きる身も居る訳で、図書館の存在はすっごく助かっています。いままでは、図書館で広く読まれた方が、本や作者さんの宣伝になると思ってきたんだけどなぁ(ため息)
公に出版される本と同人誌じゃ、まるで立ち居地が違いますが、この話しを聞いてモヤモヤした理由は、これを読んだからかも。
★FANTA-G「感情論を無視してはいけない場合」( http://plaza.rakuten.co.jp/fantag/diary/201102250000/ )
単に金銭と商品のやり取りの世界だけじゃない。それはコミケでほとんどのサークルが赤字、なのにもかかわらず本を作る理由を考えればすぐ気がつく。
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これが許されないから、じゃあどうすれば良いのか?というのが冒頭の作家さんの主張で、決して利益ばかりの話しじゃないとは判っていますが、やっぱりちょっとモヤモヤする。