What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

「見上げてごらん夜の星を」

2015年03月11日 21時45分40秒 | 日常
 「言葉も出ないくらい美しくて、でも二度と見たくない美しさ」というのは、もうあれっきりかもしれないです。

3月11日の夜、雪まじりの冷たい風が吹く夜に、津波の水がひたひたと押し寄せる具合を見るために、避難した家の二階のベランタから見た星空は、このうえもなく美しいものでした。停電で真っ暗な中、普段は見れない数の星々が瞬くさまに「あぁ、この輝く星く星たちは、死んだ人の命だ」という想いが、脳天に猛烈に響きました。

同じ夜空に、雲を焦がす勢いで赤い、赤い炎が映って見えたのは、だいぶ後にわかった町が燃える炎でした。大勢の命と町がひとつ燃え尽きる炎だとは、その時は思いも居たらず、ただ、凍えるような寒さと暗闇の中で、それがもたらすものへの不安だけを感じていました。


♪『見上げてごらん夜空の星を』の歌を聴くたびに、「ささやかな 幸せを 祈ってる」という歌詞に涙があふれてきます。


姉と僕 見上げてごらん夜の星を



どうぞ、備えて下さい。大切な何気ない毎日が、こなごなに砕ける辛さ、苦しさを、少しでも減らせるように願ってやみません。
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東日本大震災がおこってから、四年がたちました。

2015年03月11日 09時01分48秒 | 日常
 今朝は、こちらではうっすらと雪が積もりましたが、朝日と共にほぼ溶けてしまいました。その有様が、震災から四年たった今の毎日そのままに見えます。

降り積もった雪が溶けて、いつかまた水となって戻ってくるかもしれませんが、穏やかな毎日を過ごせている事、その事になにより感謝の気持ちでいっぱいです。家の再建、日々の暮らしの再建、気持ちのあり方等々、名前も顔も知らない多くの皆さんの励ましや義援金で、ここまで戻ってくることができました。

いまでも、あの当時の映像を観るのは嫌ですし、足を踏み入れられない土地もありますが、またあの地震と津波がくるかもしれない、怖くてたまらないという怯えの気持ちは、こころの底の方に沈んで、表に出てくるのは減りました。

あの震災から「まだ四年しかたっていない」というのも本当の気持ち。ですが、「この四年でここまで戻ってきた」というのも本当の気持ちです。

皆さんから受けた恩義を、どうやって返せばいいのかずっと考えているのですが、なるたけ”善き人”であるよう心掛けるのが、一番の近道なのかと思っています。たくさんのご支援をありがとうございました。これからも、どうぞ見守っていて下さい。
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