chocolat et natto(チョコレートと納豆)

三十路女の「食うたら」日記

巴里の空の下オムレツのにおいは流れる

2009-05-18 | Weblog


ちょっと前の話。
ふとグリーンピースのスープが食べたくなり、
さっそくつくりました。

もうちょっとグリーンピースの量があればもっと良かったのですが。
でも満足。
グリーンピースの一部を潰し、一部はそのままに
食感の違いなどを楽しむのがいとをかしなスープです。

で、なんでこのスープを急に作りたくなったかといいますと
この本に書いてあったのです。


「巴里の空の下、オムレツのにおいは流れる」というエッセイ。
著者の石井好子さんがグリーンピース好きで
同じような、グリーンピースたくさんスープの話をされていたので
食べたくなったわけです。

先日レトロで可愛い表紙と、
「パリ」というタイトルだけに惹かれ買ったのですが、
実はこのエッセイ、結構有名みたいですね。
ショコラエナットを筆頭として、今は食べ物エッセイはゴマンとありますが、
(ココ、突っ込みどころなので、ヨロシクお願いします。)
これは食エッセイの先駆け的な存在らしい。
昭和38年に出されて以来、一度も絶版することないロングセラー。
ワタクシの買ったのは第46刷でした。

45年以上前にパリで生活してた、なんて、
いくらシャンソンの勉強でご苦労されたとは言え、
もちろん、一般の家庭のご出身じゃあございません。
ただ、扱われている料理は高級料理などはわずかで、
グリーンピースとか、じゃがいもとか、オムレツとか身近なもので、
とても丁寧にパリの人たちの生活と、著者の生活に
沿って描かれているからでしょうか、
決して遠い存在のように思えず楽しめました。
文章もとても優しいかんじで、お人柄なのかな、と察しました。
実際、石井さんはこの本を出されてからかなり一般人のファンも増えたようで。

ところで、パリなどあちらの方は
食文化が昔からあまり変わらないのでしょうか。
日本ってここ4、50年は実にめまぐるしく変わっているように思いますが
読んでいた限りだと
ワタクシのパリは数年前の数日間の滞在ですが
どうもそんなに変わっていない気がします。

などなど…いろいろ楽しませてくれる本です。
密かな最近のお気に入りです。




コメント (2)
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