つれづれ日記

チェリスト秋津のつれづれな日記です。

空中遊泳してきました(続)

2011年09月28日 09時00分00秒 | いい話
先日の空中遊泳の続きです。

まず、なぜ「空中遊泳」かといいますと、感の良い人はお判りでしょう?
そう、指揮をしていたからなんです。
でも、指揮と言っても曲によって、振り方が様々でしょう。
今回は、育児で上半身の具合が既に悪かったので、合宿の練習が始まってすぐ、肩に違和感を覚えてしまったのでした。ですので、なるべく激しい手の上下の指揮は避け、空中を泳ぐようにしていましたので、その後悪くならずにすみました。

さて、合宿で取り上げたもう一曲のグリーグ「晩春」ですが、これは、弦楽オーケストラの曲ですが、僕が以前チェロ8本用に編曲していたものを使いました。

ですが、ヴァイオリンパートの方はかなりハイポジションが出てきて、それはそれなりに大変だったと思います。

でも、何がこの曲のニュアンスなのか? というところを、ここに書き出したテキストを使って練習しました。




和音についての講義のようでもありましたので、人によっては理解するのが大変だったかも知れません。和音を構成している音を、どれかひとつ半音変えると全然違った響きになり、整った和音と崩れた和音とがお互いにいい関係を作り、ボタンの掛け違いのような違和感を覚える音こそ、むしろこの曲のエッセンスなのではないかな?
とも思って、時間をかけて説明しました。

理論は理論。そんなことより、そこに存在する感情をその音とリンクさせて、ある気持ちを思って(考えて)音を出すと、確かに全然違う結果になることを体験していただきました。

ひとつふたつ例を。

属7の音を弾く時、その指が1の指(人差し指)になっている時、理論では低めの音程にするとハモるのですが、実際はそれだけでなくその押え方が問題なのです。

また、その属7の音が解放弦の音だった時は、普通は解放を避けて他の弦で指で押さえて取りますが、技術的に問題がある場合(音程が取れない等)、仕方がないので解放で弾きますが、それでは音程を変えることも押え方を変えることも出来ないので、属7の音としてはダメなはずなのです。 でも、それでも方法があります。

減7の和音の持つ特異性について、今回ピアノを使わさせてもらい、ニュアンスを体験してもらいました。強く弾いた時どう聞こえ、また弱く弾いた時にはどう聞えるか?

等など。(正解はブログ上ではお答えできません。悪しからず)

ためになる豆知識満載でした。(たぶん?)




では、この辺で。