2019年4月10日に史上初 ブラックホール撮影に成功 画像を公開されました。
ブラックホールはM87またはMessier87と名付けられた。
地球から今回撮影のブラックホール(M87)までの距離は5,500万光年
撮影したブラックホールは直径約400億キロメートル。地球の直径の約300万倍という
質量は太陽の65億倍であることも判明。こちらについては下記ブログを作成しています。
世界初、ブラックホールの撮影に成功 on 2019-4-10発表 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
このニュースから約3年経った2022年5月12日に太陽系が含まれる天の川銀河の中心にある
「いて座A*(エースター)SagittariusA*」と呼ばれるブラックホールの撮影に成功したと、
国立天文台などの国際研究チームが発表しました。
報道機関各社は一斉に大きく報じています。
撮影は、「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」と名付けられています。
上の写真は5月13日、NHK総合テレビ12時からのニュースで紹介された天の川銀河の
ブラックホール。
上の写真は筑波大学でブラックホールを研究している大須賀健教授のコメント
出典:5月13日、NHK総合テレビ12時からのニュース
上の写真は5月12日の発表会場(東京 千代田区)の様子
出典:NHK総合テレビ おはよう日本
上の写真は関西テレビ、5月13日朝のめざまし8で紹介された「いて座Aスター」
地球からの距離は2万7000光年の距離 質量は太陽の400万倍 直径6,000万km
上の4枚の写真はNHK総合テレビ おはよう日本で紹介されたものです。
報道例
報道例1 TBS
天の川銀河「巨大ブラックホール」の撮影に初めて成功 国立天文台など国際研究チーム|TBS NEWS DIG
公開された画像は、天の川銀河の中心にブラックホールが存在するという初めての直接的な証拠で、リングの大きさはアインシュタインの一般相対性理論が予言した大きさと一致しているということです。 国立天文台によりますと、ブラックホールは、国際協力プロジェクトで撮影されたもので、同時刻に世界6か所にある8台の電波望遠鏡で観測したデータを1か所に集めてコンピュータで合成して作成したものだということです。 合成には5年の歳月を要し、20万枚の画像から1万枚を選び出し作られたということです。 また、プロジェクトにはアメリカ・ドイツをはじめ世界21の国と地域の80の研究機関が参加、発表も日本・アメリカ・ドイツ・メキシコ・チリ・中国・台湾で同時に行われました。 「いて座A*」は数分のうちに激しく変化する特徴があるということで、プロジェクトでは今後動画の作成に取り組んでいきたいとしています。 プロジェクトでは2019年に世界で初めて楕円銀河M87の中心にある巨大ブラックホールの撮影に成功しています。
報道例2 FNN
ブラックホール撮影に成功 「天の川銀河」で初
国立天文台・本間希樹教授「ブラックホールという謎めいた天体が目に見える形で姿を現した。やはり科学の醍醐味(だいごみ)だとわたしは思う」 世界で初めて撮影に成功した「いて座Aスター」は、太陽系がある天の川銀河の中心に位置するブラックホールで、地球からおよそ2万7000光年の距離にある。 「いて座Aスター」に目に見えない巨大質量の物体があることを発見した成果は、2020年のノーベル物理学賞を受賞していたが、今回の成果はこの理論を証明することになる。
報道例3 日テレ
【快挙】銀河系の中心「天の川銀河」 巨大ブラックホール初撮影
国立天文台など80機関が参加する国際研究プロジェクトは12日夜、地球のある太陽系を含む「天の川銀河」の中心にある巨大ブラックホール「いて座A*」の「影」の撮影に初めて成功したと発表しました。 ブラックホールの直径は約6000万km、質量は太陽の400万倍ほどだということです。 2019年には、世界で初めて楕円銀河「M87」の中心にある巨大ブラックホールの影の撮影に成功していました。 (2022年5月13日放送)
報道例4 BBC
Black hole: First picture of Milky Way monster - BBC News
報道例5 THE VERGE
This is the first picture of the supermassive black hole at the heart of the Milky Way - The Verge
報道例6 SPACE Com
Behold! This is the first photo of the Milky Way's monster black hole Sagittarius A* | Space
前回との比較表
ブラックホールの撮影は今回で2回目である。前回と比較したものを表としました。
前回 今回
発表年月日 2019年4月10日 2022年5月12日
名称 Messier87(M87) いて座Aスター(A*)
地球からの距離 5,500万光年 2万7,000光年
直径 約400億km 約0.6億km
地球の直径は1万2,742kmです=0.00012742億km
質量 太陽の65億倍 太陽の0.04億倍
Q&A
これからはQ&A形式で疑問点に答えていきます。出典:朝日新聞5月13日朝刊
Q1 どうやって撮影されたのか
答:同時刻に世界6か所にある8台の電波望遠鏡で観測したデータを1か所に
集めてコンピュータで解析合成して作成
6カ所の地域 8台の望遠鏡名
チリ アルマ望遠鏡、APEX
スペイン IRAM30m望遠鏡
ハワイ ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡、サブミリ波望遠鏡
メキシコ 大型ミリ波望遠鏡
米国アリゾナ サブミリ波望遠鏡
南極 南極点望遠鏡
Q2 観測の性能は?
答:8つの望遠鏡を連動させた巨大望遠鏡の口径は、地球の直径に近い約1万km相当
人間の視力にすると視力300万に相当
Q3 ブラックホールって撮影された写真のように小さいの?
答:研究チームが撮影したブラックホールは非常に大きいが地球から遠く離れているので
このような写真となった。地球から月のゴルフボールを撮影するイメージ
Q4 ブラックホールは見えるのか?
答: ブラックホールは光を吸い込んでしまう程強い重力を持っていて、それ自体からは
光を発しない。それでも、周辺のガスから電波が出ていて、ブルックホールに近づくと
重力で曲げられ地球に届く。その電波をとらえて画像にしたのが今回のもの。
ブラックホールには「事象の地平線」と呼ばれる境界がり、その内側からは光が出られない。
見えたというのは、その周辺から届いた電波を捉えてブラックホールの輪郭を浮かび
あがらせたものです。
重力波とブラックホールについて過去に次のブログを作成しています。
重力波2度目の観測 米国LIGO研究チームが発表 on 2016-6-15 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
重力波観測装置「KAGRA]が試験運転開始 on 2016年3月 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
Q5 撮影の成功で、どんなことが解かるのか?
答: アインシュタインの一般相対性理論からブラックホールの存在が予言されてきたが
それを裏付けたと言えます。解析を進めていけば天の川の成り立ちなどが
明らかになっていくと期待されています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます