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日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

『ルドルフとイッパイアッテナ』 斉藤洋

2007-08-01 | 本と漫画の話
ルドルフとイッパイアッテナ ルドルフとイッパイアッテナ
杉浦 範茂 斉藤 洋

講談社 1987-05
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kkkさんのブログで紹介されていた児童書です。
図書館にあるにはあったのだけど貸出中で、時折思い出しては児童コーナーへ行ってみるのだけど、いつも無い。
気になりつつ「予約しなくてもそのうち読めるだろう」とズルズル…
(予約できる本が10冊までなので、いつも10冊スレスレの綱渡りなのです)

そして先日、ついに発見

黒猫のルドルフは、魚屋のおじさんに追いかけられて、トラックの荷台に乗り込んでしまう。
気がついた時には、全く知らない町(東京)へ着いていた。
そこで出会った大きなトラ猫“イッパイアッテナ”に気に入られ、ルドルフは野良猫暮らしを学んでいく。
イッパイアッテナは、強くて、賢くて(文字が読める!)、頼りになる猫。猫達からは恐れられ、野良犬と戦ったこともあり、人間ともうまく付き合うすべを知っていた。
イッパイアッテナのおかげで東京の暮らしにも慣れた頃、ふとしたことから、ルドルフの故郷は岐阜だと分かる。もしかしたら、帰れるかもしれない―。

イッパイアッテナが、カッコイイのですよ~
親分肌で、情け深くて、分をわきまえてて、時々哲学者みたいに悟ったようなことを言う。
時々昔の心の傷が垣間見えたりもする。
大きなトラ猫=ユズのようでもあり、(ユズとは性格が全く違うけど)すっかり感情移入してしまいました。

ルドルフが岐阜に帰っちゃったら、イッパイアッテナは寂しいだろうなぁ…
でも、ルドルフがリエちゃん(飼主)の所に帰りたい気持ちも分かる…
飼主としては、何年かかっても帰って来てくれたらうれしいだろうし…
そんな気持ちが入り混じって、最後のルドルフの決断には、嬉しいような寂しいような微妙な気持ちでした。

他の登場人物や猫も魅力的。
さっそく続きが読みたくなりました。さすが名作です。

コメント (6)
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