注目されるって大変だし、ましてや注目『され続ける』というのは相当な重圧だと思う。
少し前のテレビ番組で千葉すずさんのバッシングの事をやっていた時に、そう思った。
でも、「浅田真央ってすごい!」って思うのは、そういう重圧を悪態ではね除けるという事をしないし、意地悪な質問でも上手く交わしているところに、『超一流』を感じる。
特に今回のGP中国大会では際立っていたと思う。
本人の耳には届いていたのか判らないけれど、試合で初めてSPをするだけなのに「SP世界初披露!」という大げさな煽りにはうんざり。
ロシアの新星、リプニツカヤと『対決』を煽ったり、彼女のライバルはもはや彼女自身(が理想とするスケート)なんだから、安っぽいキャッチコピーとかやめて欲しい。
それでも、記者会見などで年下の相手を立てつつマスコミの意図する答えは返さない。
今回中国の記者から政治的な質問も飛んだけれど、丁寧に的確な模範的なコメントで見事に交わした。
やっぱ、「浅田真央」がスケーターとしてだけでなく1人の人間としても多くのファンに愛されている理由かな。
さて、演技の感想なんぞ。。。
SPはローリー・ニコルが「楽しく滑れる様に」と彼女の心の奥底を見通したような明るいプログラムを容易してくれました。
冒頭のダブルアクセルは「シーズン後半にはトリプルアクセル入れる気だよね」というタイミングになっていて、故に跳ばないと判っていてもちょっと期待していた自分がいました。
中国のリンクって北米に多い狭いサイズのだったのかな…それとも彼女の滑りがさらに大きくなったのかな…何かジャンプが壁に近く見えて、もしかして回転不足とられた理由は壁が近いからジャンプの飛距離が反射的に短めになっちゃったのかな…とも思えました。
ステップは圧巻だったのですが、これは中国のカメラクルーのクオリティが悪いのでしょうか…何か決め所なのにおかしなアングルになっていて、すごく勿体ないと思いました。他の選手もそうでしたけど…。
公式練習の時とかちゃんと選手の動きとか押さえてなかったのかな…何かチャイナクオリティ…って思いました。
たぶん次のNHK杯ではちゃんと押さえるべき点は押さえてくれると思うので、「今年のSPはこうなってるんだ!」って刈屋アナの話と共に感動できると信じています。
FPはジャパンオープンで見ているので、やっぱりカメラクルーの質の差があるなぁ…って感じました。
海外のニュース記事で気付いたのですが、FPはクリーンな3回転は3回だった…って意外!
素人目に見て、2Aー3Tは明らかにミスだと判ったし、ルッツは2回転だったけどフリップが2回アンダーローテーション。
最後の3連続はジャパンオープンの時に感じたのですが、3つ目が壁にすごく近いのでどうしてもコンパクトに跳ぼうと身体が反応してしまっているんじゃないかと思うんです。
だから、跳ぶ位置ってか方向を修正するわけにはいかないのかなぁ…って思います。
せっかく後半で見た目ノーミスで降りてるから勿体ない。
このプログラム最初に見た時、「この振り付けのタラソワさんはいつものタラソワさんの事…よね?」というくらい、曲の繋ぎ方も緩急も秀逸だと思いました。
ステップからコリオシークエンスは『非凡なスケーター』の象徴みたいだし、バレエとスケートが上手くコラボした最高傑作だと思います。
このプログラムにトリプルアクセル入れるとどうなるんだろう…。
今、5種類の3回転が入っているからそれを崩すのか、崩さないならジャンプ構成大幅に変わるのかな…。
前半に3A跳んで後半のステップ体力持つのかなぁ…。
スロースターターでこの出来だったら、どこまで行っちゃうんだろう。
試合、生観戦したいなぁ…。